iCloudの容量警告に追われ、旅行で撮った写真を削除するか迷う深夜はつらいものです。
安心して進められる具体的な操作手順に加え、写真を丸ごと保存しつつ無駄なデータだけを落とすバックアップと整理のコツをまとめました。iCloudの仕組みと同期のタイミングを押さえれば、MacとiPhoneの両方で空き容量を確保しながら大切な思い出をスマートに守れます。
まずは手元のMacを開き、これから示すステップに沿ってアイコンをクリックしていくだけでかまいません。数分後には容量不足の不安が消え、次の旅の写真を気兼ねなく撮れる準備が整いますので、一緒に最初の操作から始めてみましょう。
MacでiCloud写真を安全に削除する手順

MacでiCloud写真をすっきり片づけたいときは、システム設定や写真アプリ、ウェブサイトのいずれか使いやすい方法を選べば大丈夫です。どれも初心者さんに優しい手順なので、安心して取り組んでみてください。
- システム設定から一括オフ:Appleメニュー→システム設定→Apple ID→iCloud→写真→「無効化して削除」を選ぶとiCloud上のすべての写真をまとめて削除できます。
- 写真アプリで直接管理:写真アプリを開いて左サイドバーの「最近削除した項目」をチェックし、不要な写真を完全に消去できます。個別に残したいものを確認しながら進められるので安心です。
- iCloud.comで部分的に削除:ブラウザでiCloud.comにサインイン→写真→削除したい写真を選択→ゴミ箱アイコンで消去。必要なものは残しつつ整理したいときに役立ちます。
写真アプリでまとめて削除する

写真アプリを開けば、日付やアルバムでまとめて写真を並べ替え、不要なものだけを一気に選んで削除できます。プレビューしながら削除できるので「これで大丈夫かな?」と心配しにくいです。最新のmacOS Sonomaではキーボードショートカットも使いやすくなり、たくさんの写真を効率よく整理したいときにぴったりの方法です複数のフォルダや外部ドライブの画像も一つの画面で扱えるのは、プログラマーとして地味に助かるポイントです。
①写真アプリを開く

Dockにあるカラフルな花アイコンをクリックします。もしDockに見当たらないときは、画面右上のSpotlight(虫眼鏡)を押して「写真」と入力すると一発で起動できます。
②ライブラリで削除したい写真を選択する

Photosアプリを前面に表示して、サイドバーの「写真」をクリックし、ライブラリ全体を表示します。
消したい写真をクリックしてハイライトします。複数選ぶならCommandキーを押しながらクリック、連続した写真をまとめて選ぶならShiftキーを押しながら先頭と末尾をクリックします。
③deleteキーを押して削除を確認する
削除したい写真が選択された状態でキーボードのdeleteキーを押します。
画面に「写真を削除しますか?」のダイアログが出たら写真を削除をクリックしましょう。これでiCloudと同期中のすべてのMacやiPhoneから写真が消えます。
もし間違えて削除したと感じたら、30日以内なら最近削除した項目
から簡単に復元可能です。
④サイドバーの最近削除した項目に移動する
写真アプリの左側にあるサイドバーを確認して最近削除した項目をクリックします。ここには30日以内に削除された写真とビデオが一覧で表示されます。
⑤右上のすべて削除をクリックして完全に消す
画面右上にあるすべて削除をクリックしてください。これでiCloud上に残っている写真とビデオがまとめて消えます。消去前に本当に不要なものかどうか、アルバムをざっとチェックしておくと安心です。
システム設定でiCloud写真をオフにして全削除する

この方法は、Macのシステム設定からiCloud写真をオフにしてクラウド上の写真とビデオを一気に消すやり方です。手順は数クリックで完了し、ストレージをすっきり整理したいときにぴったりです。
ただしiCloud写真をオフにすると同じAppleIDで使うすべてのデバイスからデータが削除されるため、消す前にPhotosアプリから「書き出し」を使って必要なファイルを別フォルダにバックアップしておくと安心です。
①画面左上のアップルメニューからシステム設定を開く

画面の左上にあるアイコンをクリックします。そこから表示されるメニュー内の「システム設定」を選ぶと、設定ウインドウが開きます。
②サイドバーのApple IDをクリックする

画面左側にある自分の名前とアイコンが入った部分がApple IDです。そちらをクリックすると、右側にApple IDの設定内容がズラッと表示されます。
もしクリックできないときはシステム設定が最新版かどうかをチェックして、設定ウインドウが前面にあるか確認してみてください。
③iCloudを選び写真をオフにする
④表示されるダイアログでMacから削除を選択する
ポップアップには「Macから削除」と「オフにして削除」のボタンが現れます。Macから削除を選ぶと、iCloud上の写真はそのまま保持しつつ、ローカルのデータだけが抹消されます。
もし不安な場合は、事前に写真アプリの書き出し機能でオリジナルを外部フォルダに保存しておくと安心です。またTime Machineバックアップをあわせて活用すると復元も簡単になります。
大容量のライブラリでは完了まで時間がかかることがあります。Activity Monitorでディスクのアクセス状況を確認すると、処理の進み具合がつかみやすくなります。
⑤ストレージを確認して空き容量が増えたかチェックする

MacからiCloudストレージの空き容量を確認して、写真を削除した効果をチェックしましょう。
Appleメニューからシステム設定を開き左側の〈AppleID〉→〈iCloud〉の順に選択します。
〈ストレージを管理〉をクリックすると上部に使用量と空き容量がグラフ表示されるので、削除前後でどれだけ増えたか比べてみましょう。
ブラウザでiCloud.comから削除する

ウェブブラウザからiCloud.comにアクセスすると、Macに設定変更をせずに手軽に写真とビデオを削除できる方法です。お気に入りのブラウザでサインインして、サムネイルを見ながら必要なものだけを消せるので、うっかり大事な写真まで消してしまう心配が少ないのがうれしいポイントです。大量の写真を選ぶときは、キーボードのShiftキーを使って連続選択するとスムーズに操作できます。
①SafariでiCloud.comにサインインする

Safariを起動して、画面上部のアドレスバーにicloud.comと入力してエンターキーを押します。
Apple IDとパスワードの入力画面が表示されたら、案内に従って情報を入れてサインインしてください。二段階認証が求められた場合も、受信した確認コードを入力すればスムーズに進められます。
②写真アイコンをクリックする
iCloudの一覧画面に表示されるカラフルな花びらマークの写真アイコンを探してクリックしてください。これだけで写真専用の設定が開くので、次の手順にスムーズに進めます。
③削除したい写真を複数選択する
サムネイル一覧からまず1枚目の写真をクリックします。連続した範囲を選びたいときはShiftキーを押しながら最後の写真をクリックしてください。離れた写真を追加するときはCommandキーを押しながら各写真をクリックすると個別に選択できます。選択中のサムネイルには枠線が表示されるので、誤りがないか必ず確認しましょう。
④ゴミ箱アイコンをクリックして削除する
選択した写真の右上にあるゴミ箱アイコンをクリックします。すると確認ダイアログが表示されます。
確認ダイアログで写真を削除を選ぶと、iCloudと同期しているすべてのデバイスから削除されます。
削除した写真は「最近削除した項目」に移動し、30日以内なら復元できます。
⑤最近削除した項目を開き完全削除を実行する
Finderを開いてサイドバーの「最近削除した項目」をクリックすると削除待ちの写真とビデオが一覧で表示されます。
完全に消したいアイテムをクリックで選び⌘キーや⇧キーを使うとまとめて選択できます。
画面上部の「完全に削除」を押し表示された確認ダイアログで「削除」をクリックするとiCloudから完全に消えます。
削除後にできるうれしい活用アイデア

写真をいったんすっきりと削除すると、思いきり他の作業に集中できるようになります。iCloudの空き容量を活かして、こんなわくわくアイデアにチャレンジしてみましょう。
活用アイデア | 活かし方 |
---|---|
iCloud Driveにドキュメント保存 | 大容量ファイルをクラウドで整理しどこからでもアクセス可能 |
動画プロジェクトの一時保管 | iMovieやFinal Cut Proの中間ファイルを保存して編集を快適化 |
家族アルバムの再構築 | 共有アルバムを新しく作って思い出をまとめて楽しむ |
バックアップ世代の拡充 | Time Machineやサードパーティ製バックアップを増やして安心感アップ |
iCloudストレージプランをダウングレードして節約する

写真や動画をしっかり整理してiCloudの使用容量が下がると、毎月払い続けていた大きなストレージプランを見直せます。必要最低限の容量だけに抑えることで、無駄な出費をカットできます。
たとえば30日以内に「最近削除した項目」を完全に空にしたあとなら、ストレージ使用量がグッと減ります。このタイミングで50GBプランや5GBの無料プランに変更すれば、毎月のコストをぐっと下げられるのでおすすめです。
設定アプリでストレージプラン変更を選ぶ
現在の使用量を確認して低いプランを選択する

まずはシステム設定を開いてApple ID→iCloud→ストレージを管理をクリックしてください。ここで
写真がどれだけ容量を占めているかを確認したら、実際の使用量に合ったプランを選びましょう。
- 「ストレージを管理」を選択:iCloud全体の容量配分がわかります。
- 使用済み容量をチェック:写真・書類・バックアップごとの詳細を見ましょう。
- プランを変更:使用量が少なければ低いプランを選んでコストを節約します。
プラン変更は次の請求サイクルから反映されるため、重複請求を避けるには現在の契約期限を確認しておきましょう。
外付けSSDに写真をバックアップして安心する

写真をiCloudからすっきり削除する前に、外付けSSDにバックアップしておくと安心です。大容量のデータを一括で移動できるうえに、ネット回線の速度に左右されずに転送できます。
SSDは動作が静かで衝撃にも強いので、写真データをしっかり守りたいときにぴったりです。パソコンのUSBポートに繋ぐだけで簡単に使い始められます。
ネット環境に不安がある場所でも作業できるので、どこでもバックアップが可能です。iCloud上の写真を削除したあとは、SSDからいつでも見返せる手軽さも心強いポイントです。
写真アプリでライブラリを外付けSSDにコピーする
コピー中にファイルがロックされることがあるので、まず⌘+Qで写真アプリをきちんと閉じておきます。
Finderで<ホーム>>ピクチャ>フォルダを開き、「Photos Library.photoslibrary」を探します。
外付けSSDをデスクトップにマウントし、「Photos Library.photoslibrary」を⌘+ドラッグでSSDにコピーします。
⌥を押しながら写真アプリを開き、「ほかのライブラリを選択」でSSD上のライブラリを指定します。
コピー後にoptionキーを押しながら写真アプリを再起動し新ライブラリを指定する
DockやLaunchpadからPhotosアプリのアイコンを見つけ、Optionキーを押したままクリックしてください。
ライブラリを選ぶダイアログが現れたら、「その他のライブラリを選択」をクリックし、コピーしておいた新しいライブラリファイル(拡張子.photoslibrary)を指定します。
正しく指定できると、Photosアプリが新ライブラリで立ち上がり、写真を確認できるようになります。
Macストレージを最適化してさらに軽くする

Macのストレージ管理機能を使うと、iCloudとの連携で大切なファイルを守りつつ、ローカルディスクをすっきり保てます。アプリのキャッシュや不要なメール添付を自動処理してくれるので、手間をかけずに容量を節約したいときにぴったりです。
- 書類とデスクトップをiCloudに保存:ローカルのスペースを空けつつ、どのデバイスからもアクセス可能にできます。
- 不要ファイルを整理:大きなファイルや重複データを自動検出して、まとめて削除できます。
- ゴミ箱を自動で空にする:30日以上前の削除アイテムを自動的に消去してくれるので、古いゴミ箱が容量を圧迫しません。
- ストリーミング最適化:iTunesやTVアプリの動画を必要なときにだけダウンロードして、普段はクラウド上で管理できます。
システム設定の一般ストレージを開く

画面左上のAppleメニューをクリックして“システム設定”を選びます。設定が開いたら、左側の一覧から“一般”をクリックして、右側に表示される“ストレージ”をクリックしてください。
おすすめ項目でストレージを最適化をオンにする
アップルメニューからシステム設定を開いてください。
サイドバーで一般を選び、ストレージをクリックします。
おすすめ項目の中から「ストレージを最適化」を探し、横のトグルをクリックしてオンにします。
これで写真や書類のフルサイズデータはiCloudに移動し、Macにはプレビューだけが残り空き容量が増えます。
よくある質問

iCloud写真を削除すると、Macの「写真」アプリからも消えますか?
- iCloud写真を削除すると、Macの「写真」アプリからも消えますか?
はい、同じAppleIDでサインインしているすべてのデバイスに同期されるため、iCloud上で削除するとMacの「写真」アプリにも反映されます。削除した写真は30日以内なら「最近削除した項目」で復元できます。
削除した写真はどこで復元できますか?
- 削除した写真はどこで復元できますか?
Macの「写真」アプリを開いてサイドバーにある「最近削除した項目」をクリックしてください。30日以内なら写真を選択して「復元」を押すだけで元に戻せます。
iCloud写真をオフにしても、ストレージはすぐに空きますか?
- iCloud写真をオフにしても、ストレージはすぐに空きますか?
「無効化して削除」を実行すると、iCloud上の写真が削除されるまで最大30日かかる場合があります。すぐに空きを増やしたい場合は、ローカルにバックアップを取ってから完全に削除するのがおすすめです。
間違えて必要な写真を消してしまったときはどうすればいいですか?
- 間違えて必要な写真を消してしまったときはどうすればいいですか?
「最近削除した項目」から復元できるので、まずはそちらを確認してください。それでも見つからない場合は、Time Machineや外付けHDDなどに自動バックアップを取っていないかチェックすると助けになります。
削除した写真は30日経つと本当に消える?
はい、iCloud写真の「最近削除した項目」に移動してから30日経過すると、自動的に完全削除されます。macOS SonomaやiOS 17など最新の環境でも同じ動きです。
万が一に備えて、Time Machineや外付けドライブへのバックアップ、ローカルの写真アプリへのエクスポートを活用しておくと安心できます。
Macで消すとiPhoneの写真も消える?
Macの写真アプリでiCloud写真を削除すると、同じApple IDで同期しているiPhone側のライブラリからも同じ写真がなくなります。iCloud写真はクラウド上で一元管理されていて、消すと全デバイスに反映されるからです。
注意点:もしMacだけで写真を残したい場合は、写真アプリの設定からiCloud写真をオフにしてから、すべてのオリジナルをダウンロードしておいてください。
ストレージの空き容量はいつ反映される?
写真やビデオをiCloudから削除したあと、空き容量の表示がすぐに変わらないことがあります。
実はiCloudとMacの間で同期処理が走るためで、筆者の経験では通常数分以内に反映されるようです。
ぼくが試したときは、削除してから約30秒で「システム設定>Apple ID>iCloud>ストレージを管理」の数字が更新されましたが、ネット環境やiCloud側の負荷によっては15分程度かかることもありました。
Finderや「ストレージを管理」画面は一度閉じて再度開くと最新の数字が読み込まれやすくなります。
全部消してしまった場合の復旧方法は?
- 全部消してしまった場合の復旧方法は?
-
写真をまるごと消してしまったときは、30日以内なら「最近削除した項目」から取り戻せます。Macの写真アプリを開いてサイドバーの「最近削除した項目」をクリックします。復元したい写真を選んで右クリックし「復元」を選べば元のライブラリに戻ります。
もし30日を過ぎていたらiCloudバックアップや外付けHDDに残しておいたバックアップから復元することをおすすめします。定期的バックアップを心がけると安心です。
まとめ

iCloud写真をMacからすっきり削除するには、システム設定のAppleIDを開き、iCloudの写真を無効化して削除します。そのあと写真アプリの「最近削除した項目」を確認して完全に削除するとストレージがしっかり空きます。念のため重要な写真は外部ディスクや別クラウドにバックアップしておくと安心です。
こうして不要な写真を整理するとMacも動きが軽くなります。空いた容量で新しい思い出をどんどん撮影したり他のデータ整理にチャレンジしたりしてください。