iCloudを設定したのにキーンチェーンが動かず、新しいMacでパスワードを打ち直して困りますよね。
安心して大丈夫です。長年のMac開発経験で得たコツを用い、キーチェーンの基本設定から不調時の再同期まで順を追って示します。Safariの自動入力や複数デバイス間共有も難しくありません。手順をなぞるだけで入力ストレスが消え去ります。
パスワード管理を手放し、作業に集中できる環境を手に入れませんか。さっそく次の設定手順を確認し、一歩ずつ進めて快適なMacライフを始めましょう。
iCloudキーチェーンをMacでONにしてパスワードを安全に同期する方法

MacでiCloudキーチェーンを有効にすると、保存したログイン情報が自動で同期されて、どのデバイスからでもパスワード入力の手間がぐっと減ります。
- システム設定のApple ID画面で
をオンに切り替える - Safariの環境設定で「ユーザ名とパスワードの自動入力」を確認する
- すべてのMacで同じApple IDと2ファクタ認証を使って同期を保証する
iCloudキーチェーンをオンにするには、Apple IDに2ファクタ認証が必須です。設定アプリの「パスワードとセキュリティ」で有効化してください。
システム設定から有効にする

システム設定を開いてAppleID→iCloud→キーチェーンと進むだけで、手軽にiCloudキーチェーンが使える状態になります。ここでスイッチをオンにすると、保存したパスワードやクレジットカード情報がすぐに同期されるので、Safariや対応アプリでのお買い物やログインがスムーズになります。
ちょっと詳しい人のコツとして、二要素認証をあらかじめ有効にしておくとセットアップがスムーズです。システム設定から有効化する方法は、エンドツーエンドで暗号化されたデータを確実に扱えるので安心感もバッチリです。
①画面左上のAppleメニューをクリックしシステム設定を開く
②サイドバーでAppleIDを選びiCloudをクリックする

macOSのシステム設定を開くと画面左側にメニューが並んでいます。まず一番上に表示されている自分の名前(AppleID)をクリックしてください。そのあと右側に切り替わる項目一覧からiCloudを選ぶと、iCloudの設定画面が開きます。
もし名前が表示されないときは、左上のアップルマークをクリックして「システム設定を表示」を選ぶと確実にアクセスできます。
③パスワードとキーチェーンを選択しiCloudキーチェーンをONにする

「システム設定」のサイドバーでApple IDをクリックし「iCloud」を選びます。表示された一覧からパスワードとキーチェーンを探し、右側のスイッチをクリックしてオンにします。
これでSafariや対応アプリに保存したログイン情報が自動で同期され、どのMacでもスムーズにログインできるようになります。
④Macのログインパスワードを求められたら入力してOKを押す

ダイアログにMac起動時と同じログインパスワードを入力して、OKボタンをクリックしてください。
これでiCloudキーチェーンが正式に有効になり、すぐにパスワードの同期が始まります。
Touch ID対応のMacなら、パスワード入力の代わりに指紋認証で承認できます。
初回セットアップ中に有効にする

Macを初めて起動すると、Apple IDでサインインする画面が表示されます。その際に「iCloudキーチェーンを有効にする」をオンにしておくと、初回セットアップの流れでパスワードやクレジットカード情報が自動的に登録されます。そのままSafariや対応アプリでログイン画面を開くたびに、覚える必要はなくワンクリックで入力してくれるので、新しいMacでも迷わずスムーズに作業を始められます。
①Macの起動直後に表示されるAppleID設定画面でサインインする

Macを電源ボタンで起動すると、はじめにAppleID設定画面が現れます。ここでサインインするとiCloudキーチェーンをすぐに使えるようになります。
画面中央の入力欄にAppleID(メールアドレス)とパスワードを入力します。
初めてのデバイスでは二要素認証の確認コードを求められます。手元のiPhoneやiPadに届いた6桁の数字を入力してください。
サインインが完了すると、自動的にiCloudキーチェーンの設定画面に移ります。そのまま<強く>オンにしておくと、パスワードやWi-Fi情報が同期されます。
②iCloudサービス一覧でキーチェーンのチェックを入れる
もしスイッチが操作できない場合は、画面上部の「サインイン」ボタンを確認して、Apple IDでのログイン状況をチェックしてください。
③確認コードが届いたら入力して設定を完了する
iPhoneやiPadに〈Apple IDの確認コード〉がポップアップで届きます。画面の数字を覚えたらMacに戻ります。
Macのダイアログに4桁の確認コードを入力してから〈続ける〉をクリックするとiCloudキーチェーンの同期設定が完了します。
もしコードが見当たらないときは、デバイスのロックを解除して通知センターを開くか、メッセージアプリの受信箱をチェックすると見つかりやすいです。
iCloudキーチェーンで毎日が快適になる便利ワザ

毎日Macを使っていると、パスワード入力やカード情報の手打ちがけっこうな手間に感じることがあります。iCloudキーチェーンなら、ちょっとした設定をしておくだけでそれらがスムーズにこなせるようになります。
便利ワザ | 活用シーン |
---|---|
自動生成パスワード | 新規アカウント登録時に強力なパスワードを即確保 |
クレジットカード情報自動入力 | ネットショッピングでカード番号をワンタップ入力 |
Wi-Fiパスワード共有 | 友人や家族のデバイスをスムーズ接続 |
アプリ連携ログイン | 対応アプリでアカウント情報を自動入力してすぐ使える |
Safariでログインを一瞬で済ませる

Safariでウェブサイトのログイン画面を開くと、あらかじめ保存したユーザー名とパスワードがサジェストされるようになります。アドレスバー近くの入力欄をクリックするだけで候補が一覧で表示され、クリックひとつでログインを完了できるので、複数のサイトを行き来しても作業がサクサク進みます。
この自動入力はmacOS Sonoma以降と最新のSafariの組み合わせで最適化されていて、Touch IDやパスワードマネージャーを通さずとも、安全なエンドツーエンド暗号化で瞬時に呼び出せます。お仕事で頻繁に同じサービスを開くときや、ちょっとした会員ページへのアクセスにも強力な味方になります。
プログラマー的なコツとしては、初期設定でSafariの「環境設定」→「パスワード」→「自動入力を有効にする」をチェックしておくとスムーズです。さらに、ログイン後に不要なサイト情報を整理しておくと、候補リストがすっきりして目当ての情報を選びやすくなります。
Safariのログイン画面でフィールドをクリックし自動入力候補を選ぶ
Safariでログイン画面を開いたら、最初にユーザー名またはメールアドレスを入力するフィールドをクリックします。
フィールドをクリックすると、キーチェーンに保存されたアカウント候補がドロップダウンで表示されます。
リストから該当するアカウント名をクリックすると、ユーザー名欄に内容が入ります。
次にパスワード欄をクリックし、表示された候補から選ぶと自動的に入力が完了します。
TouchIDやパスコードで承認してログイン完了
iCloudキーチェーンの有効化を許可するポップアップが表示されたら、MacBookのTouchIDセンサーに登録してある指を乗せてそっと認証します。
TouchIDが使えないときや未設定の場合は、Macのログインパスコードを求められるので正確に入力してください。
クレジットカード情報を自動入力する

Safariや対応アプリでクレジットカードの番号や有効期限をパッと呼び出せたら、オンラインショッピングが心地よくなります。iCloudキーチェーンにカード情報を保存しておくと、支払いフォームのカード番号欄をクリックするだけで自動入力してくれます。長い数字を手動で打ち込む手間が省けるうえ、エンドツーエンドの暗号化でしっかり守られているので安心です。これからはカード情報をスムーズに入力して、お買い物タイムをぐっと快適にしましょう。
支払画面でカード番号欄を選び自動入力をクリック
カード番号入力欄をクリックするとSafariの「自動入力」が小さく現れます。
自動入力をクリックすると保存済みカードの一覧が表示されるので、使いたいカードを選びましょう。
Face IDかTouch IDの認証が求められたら画面の指示に従い、認証を済ませて安全に入力を完了させます。
TouchIDで認証しカード情報を挿入する
支払いフォームのカード番号入力欄をクリックすると、SafariがiCloudキーチェーンに保存したカード情報を候補として表示します。
候補から使いたいクレジットカードをクリックすると、Touch ID認証を求めるダイアログが画面中央に現れます。
MacBook上部のTouch IDセンサーに指をそっと当てると認証が完了し、カード番号・有効期限・名義が自動で入力されます。
Wi-Fiパスワードを他のAppleデバイスと共有する

AirDropの仕組みを利用して、近くにあるほかのAppleデバイスにWi-Fiのパスワードをすぐに渡せます。自分で文字を入力する必要がないので、タイピングミスの心配がゼロになります。
使いたいときは、両方のデバイスでBluetoothとWi-Fiをオンにしてお互いを近づけるだけ。送信側のデバイスに「パスワードを共有しますか?」というポップアップが表示されたら承認するだけで完了します。
- 手間いらず:パスワードを入力せずに一瞬で共有できます。
- 安全性:近くにいる相手だけに限定されるので、余計な人に漏れる心配がありません。
- 便利な活用場面:新しいMacをセットアップするときや、来客のiPhoneにも手早く接続してもらいたいとき。
既に接続済みのMacを近くに置き接続したいiPhoneでWi-Fiを選ぶ
iPhoneの設定アプリを開きWi-Fiをタップします。表示されたネットワーク一覧から近くにあるMacの名前を選びます。
パスワードを求められたらMacの画面に表示されている番号をiPhoneに入力して接続を完了させます。
MacとiPhoneは同じAppleIDでサインインし両デバイスでBluetoothとWi-Fiがオンになっている必要があります。
Macに表示される共有ボタンを押しパスワードを送信する
パスワード欄の右にある四角いアイコンを押します。マウスカーソルを乗せると“共有”と表示されるので直感的に操作できます。
AirDropやメール、メッセージなど好きな手段を選びます。AirDropは近くにいる人へ一瞬で送れるので便利です。相手を選んだら“送信”を押して完了です。
送る前に相手が本当に信頼できる人かを確認してください。
よくある質問

- iCloudキーチェーンを使う準備は何が必要ですか?
デバイスでmacOS Ventura以降を使い、アップルIDでサインインして2ファクタ認証をオンにしてください。そのあとシステム設定の「Apple ID」「iCloud」からキーチェーンをオンにするとすぐに同期が始まります。
- 保存したパスワードが反映されないときはどうすればいいですか?
まずネットワーク接続を確かめたうえでシステム設定の「パスワード」から「アカウント」を選び、iCloudキーチェーンが有効かをチェックしてください。オフになっていればオンに戻すだけで再同期がスムーズに進みます。
- 他のパスワード管理アプリと一緒に使えますか?
iCloudキーチェーンはSafariやSystem連携されたアプリで自動入力が便利です。ただし他社製アプリは連携が限定的なので、もし複数管理アプリを併用するならアプリごとの設定を確認して、重複保存を避けるのがおすすめです。
- 保存されたパスワードを確認や編集する方法は?
システム設定の「パスワード」かSafariの環境設定「パスワード」タブから一覧を開けます。該当サイトをクリックすると内容を確認や編集でき、変更は即座にすべてのデバイスに反映されます。
iCloudキーチェーンをOFFにしたらパスワードは消える?
iCloudキーチェーンをオフにするとApple IDとの同期が停止して、新たに保存したパスワードはiCloudに送られません。
オフに切り替えた直後に「このMac上に保持」か「削除」かを選べます。パスワードを手元に残したいなら「保持」を選んでください。
Windowsでもキーチェーンを使える?
WindowsでもiCloudキーチェーンのパスワードを呼び出したいときには、Apple公式の
まずMicrosoft Storeから
2ファクタ認証がないAppleIDでも設定できる?
iCloudキーチェーンは2ファクタ認証が必須になっているため、Apple IDに設定がないと同期ができません。
もし以前の「2ステップ認証」を使っている場合は、システム環境設定のApple ID>パスワードとセキュリティから「2ファクタ認証に切り替える」を選ぶだけで準備完了です。切り替え後はパスワード管理もスムーズになります。
保存済みパスワードを編集したいときはどうする?
Safariを使えばOS標準で保存したパスワードをかんたんに編集できます。鍵アイコンや環境設定のパスワードタブから一覧にアクセスして、該当のサイトをクリックすれば編集フォームが開くので、そこで新しいパスワードに書き換えるだけです。
メリットとしては、iCloudキーチェーン経由で同期されるので、更新したパスワードがMacだけでなくiPhoneやiPadにも自動反映されることです。またエンドツーエンドで暗号化されているため安心感もあります。
まとめ

iCloudキーチェーンをオンにしておくと、Mac間でパスワードやクレジットカード情報、Wi-Fiネットワーク情報が自動的に同期され、ログイン操作やネットワーク接続がスムーズになります。
設定は「システム設定>AppleID>iCloud」から「キーチェーン」をオンにするだけで完了します。二段階認証を有効にしておくのもお忘れなく。
パスワードの生成や自動入力も簡単にできるので、安全性を高めつつ手間を減らせます。普段のブラウジングやアプリ利用がぐっと快適になります。
まずはMacでiCloudキーチェーンを有効にして、パスワード管理の一歩を踏み出しましょう。これでパスワードの悩みとおさらばできるはずです。