iTunesで再生中の曲一覧に色付きのジャケットが出てこず、アルバムアートワークが空白のままだと味気なく感じてしまいますよね。
ワンクリックで一括取得し、好みの画像で手動差し替え、さらにスクリプトで大量ライブラリも短時間で整理できる具体策を紹介します。操作を覚えれば、数百曲もの無地アイコンがカラフルなコレクションに変わり、曲選びが直感的に楽しくなります。
まずは自動取得から試し、残った曲は手順に沿って画像を設定してみてください。完了した瞬間、ライブラリが生まれ変わったような達成感を味わえますので、ぜひ一緒にジャケット探しの小旅行を始めましょう。
iTunesでアルバムアートワークをまとめて取得する手順

最新のmacOS Monterey以降では、iTunesはMusicアプリに名前が変わりましたが、アルバムアートワークをまとめて集める流れはほぼ同じです。まずは曲のメタ情報(アーティスト名やアルバム名)が揃っているかざっとチェックしておくと、そのあとスムーズに進みます。
- Musicアプリの一括取得機能:ライブラリから全曲または特定のアルバムを選んで、メニューの「アルバムアートワークを入手」をクリックします。
- AppleScriptで自動化:スクリプトを組むと、指定フォルダ以下の楽曲を順番に処理しながらアートワークを取得できます。プログラマーならではの時短テクニックです。
- フォルダからの一括ドラッグ:手元に揃ったジャケット画像をアルバム単位でドラッグ&ドロップすれば、タグに埋め込んでくれます。
経験上、アルバム名やアーティスト名が微妙に違っていると取得できないことがあるので、先にタグを統一しておくとトラブルが減ります。
ミュージックアプリの自動取得機能を使う

ミュージックアプリには、アルバムアートワークをまとめてインターネットから自動で取得してくれる機能があります。手動で一枚ずつ検索しなくても、ライブラリ内の曲情報をもとに一気にジャケット画像をそろえられるので、時間をグッと節約できます。
この機能は、曲のタイトルやアーティスト名といったメタ情報が正しく登録されているときに特に頼りになります。エンジニア視点のアドバイスとしては、作業前にミュージックフォルダのバックアップを取っておくと、もし何かずれが生じてもすぐに元に戻せるので安心です。
①ミュージックを開いて「ライブラリ」を表示
Dockにあるミュージックアイコンをクリックしてアプリを起動します。初回は「おすすめ」や「検索」が見えるかもしれませんが、画面左側のリストからライブラリを選ぶと、自分の曲コレクションが一覧で並びます。
②command+Aで全曲を選ぶ
曲一覧をアクティブにするために、まずリスト内の余白をクリックしてください。
そのままキーボードのcommand(⌘)キーを押しながらAキーを押すと、全曲が選択されます。
選択できると曲名が青くハイライトされるので、ちゃんと反応しているか確認しましょう。
曲リスト以外でコマンド+Aを押すとサイドバーなどが選択されてしまいます。必ずリスト内をクリックしてから操作してください。
③メニューバー「曲」から「アルバムアートワークを入手」を選ぶ
曲を選択した状態で、画面上部のメニューバーから「曲」をクリックします。
表示されたメニューの中から「アルバムアートワークを入手」を選ぶと、ネットから該当するジャケット画像がまとめてダウンロードされます。Apple IDのサインインを求められる場合は、案内に沿って入力してください。
④取得完了の通知が出るまでゆったり待つ
アルバムアートワークの取得を開始すると、iTunesが裏でカバー画像をダウンロードします。数が多いほど時間がかかるので、その間は焦らずに待ちましょう。完了すると画面上部にアートワークの取得が完了しましたという通知が表示されます。通知が出るまではiTunesを閉じずにそのまま放置するのがおすすめです。
手動で好きな画像を設定する

FinderやWebブラウザから好きな画像を直接iTunesのアルバム情報ウインドウにドラッグ&ドロップすると、かんたんにジャケットを差し替えられます。手持ちの高解像度画像やお気に入りのアートワークを設定したいときにぴったりです。
ちょっと手間ですが、プレビューで余白をトリミングしてから貼り付けると見栄えがよくなります。プログラマー視点では、画像を選んで⌘+C→⌘+Vで貼り付けるとサクサク進むのでおすすめです。
①Safariでジャケット画像を探してデスクトップへ保存
Sierra以降のSafariを開いて、検索バーにアルバム名とアーティスト名を入力し、画像検索タブを開きます。
または公式のApple Musicプレビューから該当アルバムページにアクセスし、大きなジャケットを探します。
ジャケットが表示されたら画像の上で右クリックし、「画像を別名で保存」を選択します。
保存ダイアログで場所を「デスクトップ」に指定し、「保存」をクリックすると完了です。
②ミュージックで該当アルバムをcontrolクリック
Dockからミュージックアプリを開いて、左側の「ライブラリ」セクションをクリックしてください。
画面中央に並ぶアルバム一覧から、設定したいジャケットのあるアルバムを探してください。
見つけたらcontrolキーを押しながらアルバムジャケットをクリックしてください。これでコンテキストメニューが表示されます。
③「情報を見る」を選んで「アートワーク」タブを開く
選択した曲を右クリックして「情報を見る」をクリックしてください。
表示されたウィンドウの上部にある「アートワーク」タブをクリックして切り替えます。
④保存した画像をドラッグしてOKを押す
Finderで保存したジャケット画像をクリックしたままiTunesのアートワーク編集エリアへドラッグします。プレビューに正しく表示されたら、右下のOKをクリックして変更を確定してください。
Automatorで大量の曲をスクリプト登録

Automatorは、Macに最初から入っているツールで、ドラッグ&ドロップや再生リストの一括登録などを自動化するのにピッタリです。曲ファイルがフォルダにまとめてあるなら、ワークフローを1つ作るだけで大量のトラックを“スクリプト登録”できます。
手作業で1曲ずつ登録すると数時間かかるライブラリが、Automator+AppleScriptなら数分で完了します。プログラミングの知識があると、たとえばファイル名からメタデータを読み取ってタグ付けしたり、条件に合わせて異なるプレイリストに振り分けたりと、自由自在にカスタマイズできるのも大きな魅力です。
最新のmacOS(Ventura以降)では、iTunesの代わりにミュージックアプリと連携します。Automatorで「AppleScriptを実行」アクションを組み合わせれば、ふだん触っているミュージックライブラリに直接アクセスして、アルバムアートワークも含めた一括登録がスムーズに行えます。
①Automatorを開いて「アプリケーション」を新規作成
Spotlightキー(⌘Space)を押して「Automator」と入力し、起動アイコンをクリックします。
左上の「新規書類」をクリックし、テンプレートの一覧からアプリケーションをダブルクリックします。
これで任意のアクションをまとめるアプリケーション形式のワークフローが作れる状態になります。
②「シェルスクリプトを実行」にartworkダウンロードコマンドを貼る
「シェルスクリプトを実行」アクションを配置したら、上部のShellを/bin/bashに、入力方法を「引数として渡す」に変更してください。その後、以下のコマンドをまるっと貼り付けます。
for file in "$@"; do
art=$(osascript < "${file%.*}.jpg"
done
③ワークフローを保存してミュージックにドラッグ
Automatorの「ファイル」メニューから「書き出す」を選び、フォーマットを「アプリケーション」にします。
名前はArtworkFetcherなどわかりやすいものにし、デスクトップかアプリケーションフォルダに保存します。
Musicアプリを開き、ツールバーの空白部分をControlキーを押しながらクリックして「ツールバーをカスタマイズ」を選びます。
先ほど保存したワークフローアプリをFinderからMusicのツールバーにドラッグし、完了をクリックするとボタン登録ができます。
④実行して結果をチェック
「アルバムアートワークを取得」をクリックするとiTunesが自動でジャケット画像を集めてきます。取得中は画面上部のプログレスバーをチェックしましょう。ネットワーク環境によっては数十秒かかるので、焦らず待つのがコツです。
完了したら表示モードをアルバムに切り替えて、ジャケット画像がちゃんと並んでいるか確認します。もし空欄のままのアルバムがあれば、その曲を選んで右クリック>「情報を取得」で手動追加するとすべてピカピカになります。
アートワークが揃ったあとに楽しめるプチ応用

アートワークが揃ったあとにはシンプルに音楽を聴くだけでなく、ちょこっとひと手間加えて遊ぶのがおすすめです。プチ応用を試して、もっと音楽ライフを楽しく彩ってみましょう。
プチ応用 | 活用方法 |
---|---|
壁紙として書き出し | アルバムアートをまとめて画像化し、iPhoneやMacのデスクトップ壁紙に設定する |
スマートプレイリスト連携 | アートワークを条件にしたスマートプレイリストを作り、視覚で選曲を楽しむ |
USBにアート付きで転送 | MP3にアートを埋め込み、カーオーディオやポータブルプレイヤーで楽しむ |
フォルダアイコン化 | Finderでフォルダアイコンにアートを設定し、整理整頓をビジュアルで分かりやすくする |
ジャケットコレクションをデスクトップ壁紙にする

Macの壁紙設定でiTunesのジャケット画像をフォルダにまとめてスライドショーにすると、デスクトップが自分好みのアルバムギャラリーに早変わりします。オフラインでもお気に入りのアートワークを常に眺められるので、作業中の息抜きや新しいアイデアのきっかけになります。シンプルな仕組みなので、音楽と一緒に楽しくデスクトップをカスタマイズしたい人にぴったりです。
MissionControlのデスクトップピクチャ設定を開いてジャケット画像フォルダを選ぶ
キーボードのF3キーを押すかトラックパッドを3本指で上にスワイプしてMissionControlを表示します。
画面上部のデスクトップサムネイルをControlキー+クリックしてメニューを出し、デスクトップピクチャを変更を選んでください。
開いたデスクトップピクチャ設定画面で左下の+ボタンをクリックし、アルバムジャケットが入ったフォルダを指定します。
一定時間ごとに切り替えるにチェックしてライブ壁紙にする
ライブ壁紙らしい変化を楽しむには、ここで切り替えの設定を行います。
チェックボックスをクリックして機能をオンにしてください。
プルダウンメニューから1分~1日まで好きな間隔を選んでください。
切り替え間隔を短くしすぎると動作が重くなる場合があります。
AppleTVと連携して大画面でアルバムジャケットを映す

AppleTVとMacをAirPlayでつなげば、テレビ画面にアルバムジャケットをドドンと映し出せます。リビングの大画面でお気に入りのアートワークをじっくり楽しめるので、音楽タイムがもっとワクワクします。パーティーで次の曲のジャケットをみんなでチェックしたり、まるでカフェの大スクリーンのように眺めたり、手軽に映像演出の幅が広がるのがうれしいポイントです。
ミュージックでAirPlayアイコンをクリックしてAppleTVを選ぶ
ミュージックアプリの再生画面右上にあるAirPlayアイコンをクリックしてください。デバイス一覧が表示されたらAppleTVを選ぶと、テレビ経由で音楽が再生されます。
テレビに表示されるジャケットでリビングが音楽空間になる
システム設定の「デスクトップとスクリーンセーバ」→「スクリーンセーバ」タブを開き、「Music Artwork」(旧iTunes Artwork)を選びます。
同じ画面下部の「ホットコーナー」をクリックし、好きな隅に「スクリーンセーバを開始」を割り当てます。再生中に隅へカーソルを移動すればアートがすぐ大画面に。
メニューバーのコントロールセンターから「画面ミラーリング」を開き、Apple TVやAirPlay対応テレビを選択します。これでリビングの大画面にアートワークが映し出されます。
ショートカットアプリでアートワークを自動バックアップ

ショートカットアプリを使うと、iTunesで取得したアルバムアートワークを自動で別フォルダにバックアップできます。ドラッグ&ドロップや手動のコピペが不要になるので、忙しいときでも勝手に整理してくれるのがうれしいポイントです。
- スケジュール実行:毎日や好きなタイミングで自動的にバックアップできる
- ファイル名カスタマイズ:アーティスト名やアルバム名を組み込んだ命名が可能
- 形式指定:JPEGやPNGなど好みの画像形式で保存できる
- 一括処理:ライブラリ全体をまとめて取り出せる
ショートカットで「音楽の曲情報を取得」を追加
ショートカット編集画面の右上にある検索フィールドに音楽の曲情報を取得と入力します。
検索結果に表示された「音楽の曲情報を取得」をダブルクリックして、ワークフローに追加してください。
追加後、アクション右上のオプションボタンを押し、アーティスト名・アルバム名・トラック名など必要な項目にチェックを入れます。
このアクションで取得した情報を使うと、後続のアートワーク取得がより正確になります。
「ファイルに保存」をつなげて指定フォルダへ書き出す
Automatorのライブラリから「ファイルに保存」をワークフローの最後にドラッグします。アクション内の「保存先」をクリックし、「その他」を選びます。Finderが開くので、ピカピカのジャケット画像を集めたいフォルダへ移動して「選択」を押してください。
よくある質問

iTunesでアルバムアートワークが取得できないのですが?
- iTunesでアルバムアートワークが取得できないのですが?
インターネット接続が安定しているかチェックしてから、Apple Musicにサインインしているか確認してください。そのあと曲を選んで右クリック→アートワークを取得を選ぶと最新のジャケット画像が反映されます。
自分で用意した画像をアートワークに設定するには?
- 自分で用意した画像をアートワークに設定するには?
曲を右クリックして情報を見るを開き、アートワークタブに移動します。Finderから好きな画像をドラッグ&ドロップするとすぐに設定できます。
既存のアートワークを削除する方法は?
- 既存のアートワークを削除する方法は?
情報を見るを開いてアートワークをクリックし、Deleteキーを押すか右クリック→削除を選ぶだけでクリアできます。その後OKを押すと反映されます。
アートワークが見つからない曲はどうすればいい?
自動で見つからない曲は、ちょっとしたコツを覚えるとスムーズにジャケットを揃えられます。
- 手動で画像を追加:iTunesで曲を選んで「情報を見る」を開き、アルバムアートワークタブにドラッグ&ドロップ。
- 画像を探すコツ:Google画像検索でアルバムタイトル+リリース年を入力し、高解像度のジャケットを選ぶ。
- ID3タグエディタを活用:外部のタグ編集ツール(kid3など)で一括登録すると、iTunesにも反映しやすい。
- ファイル名を揃える:曲ファイルと同じフォルダにcover.jpgなど決まった名前で置くと、自動認識される場合がある。
まずは手動登録を試してみて、それからツールやファイル名ルールで効率化するといいですよ。
画像サイズはどれくらいがちょうどいい?
アルバムアートは正方形が基本で、高解像度なジャケットほどキレイに見えます。ただし1000×1000px以上の超高解像度ファイルだとiTunesが重くなったり同期に時間がかかったりします。通常のMacなら600×600pxくらいでしっかりシャープに描画できるのでおすすめです。さらに他のデバイスでの再生も視野に入れるなら、最大1400×1400pxくらいに抑えておくとバランスが良いですよ。
間違ったジャケットが付いてしまったときの直し方は?
間違ったジャケットが付いてしまった場合は、まずiTunesの「アルバムアートワークを取得」をもう一度実行してみましょう。この機能ならAppleのデータベースから自動でカバーを引っ張ってきてくれるので、簡単にリセットできます。それでも合わないときは、自分で正しい画像をFinderからドラッグ&ドロップして上書きするのが確実です。さらにプログラマーらしく大量の曲に対してまとめてやりたいときは、AppleScriptやターミナルコマンドでメタデータを一括リセットしてから再取得を自動化する裏ワザもあります。手軽さ重視なら自動取得、確実性重視なら手動登録、大量処理ならスクリプト活用と、状況に合わせて使い分けるとスムーズに直せます。
ミュージックとiTunesの違いって何?
Macの最新バージョン(macOS Catalina以降)では、音楽の再生や管理を専用アプリ「ミュージック」が担当しています。これまで1つのアプリで音楽も動画もポッドキャストもまとめて扱っていたiTunesは役割が分かれて、音楽はミュージック、動画はTV、ポッドキャストはPodcastという形にさっぱりと整理されました。
見た目や操作感もすっきりして、ミュージックではアルバムアートの整理やプレイリスト作成が直感的にできるようになりました。iPhoneやiPadの同期もFinderで行うようになったので、音楽だけ管理したいときにはミュージックのほうがシンプルで迷いが少ないですよ。
手動追加した画像がiPhoneに反映されないのはなぜ?
iPhoneに手動で追加したジャケット画像が表示されないのは、macOS Monterey以降の「ミュージック」アプリとiPhoneの
この問題を解消するには、まずミュージックアプリでアートワークを追加したあと、iPhoneの設定→音楽→「iCloudミュージックライブラリ」を一度オフにしてから再度オンにしてみてください。それでも反映されない場合はUSBケーブルでiPhoneを接続し、ミュージックアプリの同期オプションで「手動で音楽を管理」を有効にすると、ローカルのジャケットがしっかり反映されます。
まとめ

これまでに紹介した手順を順番に実践すると、iTunesライブラリのジャケット画像が一気に揃います。
まず、対象の曲を選んで右クリックから<アルバムアートワークを取得>を使い、不足分を自動ダウンロードします。次に、うまく取得できなかったものは手動でドラッグ&ドロップして補完すると完璧です。
最後にプレイリストやスマホ同期の際もキラリと輝くジャケットが並ぶので、とびきりワクワクした音楽体験が待っています。これでMacのミュージックタイムがもっと楽しくなります。