外出先や別室からMacをスリープ解除してロック解除したいけれど、設定方法がわからず困っていませんか。
この記事を読むと、同じLAN内でWake-on-LANを使ってMacのスリープを解除する具体的な手順が順を追ってわかります。画面操作だけでなくルーター設定の注意点やトラブルシューティング、さらにSSHや専用アプリを使ったプログラマー向けの実践的な裏技まで実体験に基づいてやさしく学べますので、短時間で使えるようになります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実体験の手順 | 画面操作と必要なコマンドを実際に確認した順序で紹介します。 |
| つまずきやすいポイント | よくある失敗例と対処法を具体例付きで示すので安心です。 |
| プログラマー向け小技 | SSHからmagic packetを送るワンライナーやスクリプト例を実例で紹介します。 |
まずは簡単な設定から試してみて、もしうまくいかなければ該当のトラブル対策を見ればすぐに解決できるようにしてありますので気軽に進めてください。
Macエンジニア焦らなくて大丈夫です。手順を一つずつ確かめながら進めれば必ず動くようになりますから、楽しく試してみてくださいね。
Macで同じLANからWake-on-LANでスリープを解除する方法


同じLAN内からWake-on-LANを使ってMacのスリープを解除するのは思ったより簡単です。やることは大きく分けて三つで、Mac側でネットワーク経由のウェイクを許可する設定を確認し、ネットワークインターフェイスのMACアドレスを調べて、別の端末からマジックパケットを送るだけです。
注意点として、完全に電源が切れている状態では動かない点と、同じLANにあることが前提になる点を覚えておいてください。ルーターのブロードキャスト設定やポート番号によって動作が変わることがあるので、まずは手順通りに試して状況を確認すると安心です。
- MacでWakefornetworkaccessを有効にする設定を確認する。
- システム情報で対象のイーサネットまたはWi‑FiのMACアドレスを確認する。
- 同じLAN上の別PCやスマホからマジックパケットを送る。
同じLANの別のPCやiPhoneからマジックパケットを送る手順


同じLAN上の別のPCやiPhoneからマジックパケットを送る基本的な流れはシンプルです。送信側でMACアドレスと送信先のブロードキャストアドレスを指定してマジックパケットを発射するだけで、受信側のMacがネットワークでそれを受け取るとスリープから復帰します。
実際の方法は端末ごとに少し違いますが、PCならコマンドラインツールを使い、iPhoneなら専用アプリにMACアドレスとブロードキャスト先を入れて送るだけです。送信するポートは通常9や7が多い点と、完全シャットダウンでは効かない点を押さえておいてください。
MacでネットワークインターフェイスのMACアドレスをシステム情報で確認する手順
アップルメニューからこのMacについてを選び、システムレポートを開いてください。
左側のハードウェア一覧からネットワークを選び、使用中のインターフェイスを探してください。
該当インターフェイスのEthernetアドレスまたはWi‑Fiアドレスの項目がMACアドレスです。この文字列をメモしておきます。
Macの設定でWake for network accessを有効にする操作場所と確認方法
最新のmacOSではシステム設定を開き、ノートPCはバッテリー、デスクトップは省エネルギーまたは電源の設定を確認してください。
設定内のオプションでWakefornetworkaccessやネットワークによるスリープ解除に相当する項目をオンにして、その後スリープで動作するか試してください。
別のPCやiPhoneでマジックパケットを送る具体的なコマンドとアプリ操作手順
brewでwakeonlanを入れた場合はwakeonlan aa:bb:cc:dd:ee:ffのようにMACアドレスを指定して送信します。ブロードキャスト先は通常255.255.255.255かLANの.255を指定します。
WakeMeOnLanやwolcmdなどのツールにMACアドレスと宛先ブロードキャストを設定して送信します。GUIツールは入力項目に沿って入れるだけで使いやすいです。
MochaWOLやWakeOnLanなどのアプリで新規デバイスを追加しMACアドレスとブロードキャストアドレスを入力してからWakeをタップするとマジックパケットが送られます。
Macをインターネット経由で安全にスリープ解除する方法


外出先からMacを起こす方法は複数ありますが、安全に使えることが何より大切です。ネットワーク経由でスリープ解除を行うときは、公開範囲と認証を必ず考えてください。
代表的な手段はルーターでポートを開けるWake-on-WANと、VPNで自宅LANに入ってからWOLを送る方法です。個人的には運用と安全性のバランスからVPN経由をおすすめしています。
- ルーターでポート開放(Wake-on-WAN):設定は手軽だが外部公開のリスクがある。
- VPN経由でLANに接続:安全にLAN内からWOLを送れるので運用負担が少ない。
- クラウドや中継サーバを使う:導入が簡単な場合があるが有料の場合が多い。
- エンジニア向けの工夫:DHCP予約やWOLリレーを使って安定性を高める。
ルーターでポートを開けてWake-on-WANする手順


最初にMac側で「ネットワークでのアクセスでスリープ解除」を有効にしてください。これが有効でないとどんな転送設定をしても起きません。
次にルーターで外部UDPポートを開け、内部の受け口に転送します。ただし外部公開になるためポートを絞ることとログ監視を忘れないでください。
ルーターでUDPポート転送を設定してMacを受け取れるようにする具体手順
Macに常に同じローカルIPが割り当てられるようにルーター側でDHCP予約を行ってください。転送先が安定します。
外部ポート(例 UDP9)を内部の受け口に転送します。ルーターによってはブロードキャスト転送ができないため、その場合はWOLリレーを用意します。
外出先から実際にMagicPacketを送って起動するか確認します。問題があればファーム更新やログで原因を探してください。
ダイナミックDNSを設定して外出先からアクセスする方法と注意点
- DDNSサービスを選ぶ:duckdnsのような無料サービスや有料の安定したサービスがある。
- ルーターや機器でホスト名を登録して自動更新を有効にする:グローバルIPの変化に追従させる。
- アクセス制限を設定する:強いパスワードや接続元IP制限を併用してリスクを下げる。
- 注意点:DDNSで名前を得てもポートを開けるなら攻撃対象になるため可能ならVPNを優先する。
VPN経由で自宅LANに接続して安全にMacを起こす手順


VPNを使う方法は外部に直接サービスを公開せずに自宅LANへ安全に入れるのが魅力です。ルーター内蔵のVPNか専用のWireGuard/OpenVPNサーバを用意してください。
接続後はLAN内の端末と同じ扱いになるため、そのままWOLを送ればMacを起こせます。鍵や証明書の管理をしっかり行ってください。
VPN接続後にLAN内からWOLを送ってMacを起こす実際の操作フロー
スマホやノートPCからVPNを起動して自宅LANに入ります。接続後にローカルIPが割り当てられていることを確認してください。
ローカルブロードキャスト宛てか、指定したIPに向けてマジックパケットを送信します。成功するとMacがスリープから復帰します。
Macが起動したらSSHやスクリーン共有でログインしてください。作業が終わったらVPNセッションを切って不要なポートを閉じます。
Macを起こして画面共有やSSHでリモート操作する方法


眠っているMacをLANやインターネット経由で起こして操作する方法は、大きく分けて画面共有でGUIを使う方法とSSHでコマンドを走らせる方法があります。どちらも慌てず落ち着いて手順を踏めば簡単に使えます。
画面共有は画面をそのまま見たいときに便利で、SSHは速くて軽い作業に向いています。実用的なコツは、普段からSSH鍵を用意しておくことと、LAN内では固定IPかDHCP固定割当を使うことです。
まずはWoLで起こす設定を済ませてから、それぞれの接続方法に進みましょう。ここからは画面共有とSSHの接続手順とテスト方法を分かりやすく説明します。
画面共有でリモートGUIに接続する手順


画面共有で接続するには、まず操作されるMacの「システム設定」→「共有」で画面共有をオンにします。Finderから「ネットワーク」または接続先のIPを指定して「画面共有」を選べばGUIで遠隔操作できます。
画面の解像度や色数で動作が重くなることがあるので、必要なら画面共有ソフト側で圧縮を強めにすると快適になります。ログインユーザーの表示状態に注意すると操作がぶつかりにくくなります。
Macの画面共有を有効にする場所と接続テストの具体的手順
システム設定→共有を開き、画面共有をオンにしてアクセス権で操作を許可するユーザーを設定します。
システム設定の「ネットワーク」でIPアドレスかBonjour名を確認します。
別のMacでFinderの移動→サーバへ接続にvnc://IPを指定して実際に接続を試します。
SSHでリモートシェルに入る手順


SSHで接続するには、操作されるMacでシステム設定→共有からリモートログインをオンにします。接続を許可するユーザーを指定し、公開鍵認証を設定しておくと安全に接続できます。
LAN外から使う場合はルーターでポート転送やDDNSを使うと便利です。セキュリティのためパスワード認証をオフにし、鍵認証を優先することをおすすめします。
MacのRemote Loginを有効にしてSSH接続する際の設定と接続例
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 有効化場所 | システム設定→共有→リモートログインをオンにして接続を許可するユーザーを選びます。 |
| 接続例 | ssh username@192.168.1.10で接続します。公開鍵認証を使うと手早く安全です。 |
| ネットワーク備考 | LAN外からはルーターでポート22転送かカスタムポートを設定し、DDNSを使うと便利です。 |
MacでAppleWatchやHomePodを利用して近距離で解除とWakeを安定させる応用


近距離でのスリープ解除とロック解除はAppleWatchやHomePodを組み合わせると格段に安定します。ここでは手元でスムーズに解除するための実践的な組み合わせ方と現場で役立つ小さなコツをやさしくお伝えします。
基本は同じAppleIDでサインインしWi-FiとBluetoothを両方有効にしておくことです。Mac側でAppleWatchによるロック解除を有効にし『ネットワークアクセスでスリープ解除』をオンにすると近距離での反応が良くなります。HomePodはホームハブとして使いHomebridgeなどでWake-on-LANを組み合わせると音声やHomeアプリからMacを起こせるようになります。
現場で役立つプログラマー目線のコツとしてはMacのIPを固定するかルーターでDHCP予約をしておくこと、Wake-on-LANに使うMACアドレスを控えておくこと、そして二要素認証は必ず有効にしておくことです。Bluetoothの干渉やルーターの設定が原因で不安定になることがあるためEthernet接続や別チャネルで試して原因を絞るといいです。
AppleWatchでMacのロックを自動解除する設定方法


前提としてAppleWatchはパスコード設定と手首検出が有効であること、MacとWatchは同じAppleIDでiCloudにサインインし二要素認証が有効であること、双方のWi-FiとBluetoothがオンで近くに置くことが必要です。これが揃っていれば自動解除はとても扱いやすくなります。
システム設定のTouchIDとパスワードを開き『AppleWatchでこのMacのロックを解除』をオンにします。古いmacOSではセキュリティとプライバシーの一般タブに同様の項目があります。
Watchでパスコードが有効で手首検出がオンになっているかを確認します。ロック解除を使うにはWatchが腕に装着されロック解除済みである必要があります。
MacとWatchが近くにありWi-FiとBluetoothが有効なら画面をロックしてからWatchで自動解除されるか試します。うまくいかないときは両方を再起動して再試行すると解決することが多いです。
よくある質問


- スリープ中のMacを遠隔で起こせますか
同じLAN内であればWake-on-LANで起こせます。バッテリーや省エネの設定でネットワークによるスリープ解除を有効にし、MacのMACアドレスを控えておくと使いやすくなります。
- 起動後に自動でロック解除できますか
基本的にWakeだけではログイン画面が残るため自動解除はできません。画面共有やApple Remote Desktopを事前に有効にするか、SSHで手動操作して作業する必要があります。
- 同じLANで手軽に使う方法は何ですか
スマホのWake-on-LANアプリか別の端末でwake送信ツールを使うのが手軽です。ターミナルのwakeonlanコマンドでMACアドレスを指定すればすぐに起動できます。
- セキュリティで気をつけることは
Wake-on-LANをインターネット側に直接公開すると悪用される恐れがあります。外出先から使う場合はVPNやSSHトンネルを経由し、ログインパスワードやFileVaultは必ず有効にしておくことをおすすめします。
まとめ


同じLANからWake-on-LANでMacのスリープを解除する手順をまとめました。まずシステム設定の「バッテリー」または「省エネ」でネットワークでのスリープ解除を有効にしてください。Macがイーサネット接続かWi-FiでWake-on-LANに対応していることと、スリープ中に電源供給が残っていることを確認してください。
起動の合図はマジックパケットと呼ばれるUDP信号です。送信にはスマホアプリや別のPCからのwakeonlanコマンドが使えます。運用ではMacのMACアドレスを固定IPかルーターのDHCP予約に紐づけておくと狙い通りに届き、起床後のロック解除はスクリーン共有やSSHでアクセスしてから行うのが現実的です。



慌てずに一つずつ設定を確認すればリモートからサッとスリープ解除できるようになりますし、問題が出たらログやARPテーブルを見れば解決の糸口がつかめます。
