Macのストレージ不足でシステムデータの中身が読めず安全に削除する方法が分からず止まった経験はありませんか。
このページでは、容量不足に直面した現場で効果を確かめた手順を順番に紹介します。Finderで隠れたキャッシュを洗い出し、不要ログを整理し、TimeMachineのローカルスナップショットをターミナルから安全に削除する方法まで、画像付きの手順ブロックで迷いなく進められます。さらに、システムデータの正体を可視化できる無料ツールの使い方と、削除前に取るべきバックアップのひと工夫も載せていますので、初めてでも心配ありません。
読み終えたら手順に沿って数分操作してみてください。ストレージに空きが生まれ、Macの動きが軽くなる体験をすぐ得られます。余裕が戻ったディスクで写真やコードを思い切り扱い、快適なMacライフを始めましょう。
システムデータを安心して片付ける具体的な手順

気づいたらシステムデータがいっぱいでストレージがギュウギュウ…なんて経験はないですか?初めてでも大丈夫です。ここでは安心してシステムデータを片付けるための手順を大きく4つにまとめました。プログラマーならではのちょっとしたコツも交えているので、作業がスムーズに進みます。
- 不要なキャッシュをまとめて削除:Finderのキャッシュフォルダやターミナルですばやく一掃してアプリやシステムの動作を軽く保つ
- 古いログファイルをお掃除:~/Library/Logsフォルダをチェックして大きなファイルから消していく
- Time Machineのローカルスナップショットを消去:ターミナルでリスト確認後、不要なスナップショットを削除する
- 古いiOSデバイスのバックアップを整理:MobileSyncのBackupフォルダから必要ないバックアップだけを選んで間引く
プログラマーならではのコツとして、ターミナルでncdu
を使うとディスク使用状況が視覚的にわかりやすくなり、どこに大きなファイルが潜んでいるかが一目でわかります。
Finderでキャッシュをお掃除するやり方

Finderでキャッシュをお掃除する方法は、視覚的にフォルダを確認しながら不要なデータを選べるのが魅力です。ターミナル操作に抵抗がある方や、一つひとつのファイルを確かめながら片付けたい時にぴったりです。
- 直感的に操作できる:削除対象を見ながら進められるので安心です。
- 安全性が高い:システム本体を誤って消しにくいため初心者でも安心です。
- シンプルな手順:Finderの「移動」メニュー数クリックで完了します。
①メニューバーの移動をクリック

画面上部にあるFinderのメニューバーから「移動」をクリックします。メニューバーは常に最上部に表示されているので、Finderがアクティブかを確認してから操作してください。
②フォルダへ移動を選ぶ
Finderのメニューバーで「移動」をクリックし、一覧からフォルダへ移動を選びます。するとフォルダパスを直接入力できるダイアログが表示されます。
③入力欄に~/Library/Cachesと打ち込む
ダイアログの入力欄に~/Library/Caches
と正確に打ち込んでEnterキーを押します。これでキャッシュフォルダへすぐに移動できるので、不要なファイルをまとめて確認できます。パスの入力ミスを防ぐために、コピー&ペーストで貼り付けるのがおすすめです。
④不要フォルダをゴミ箱へドラッグ
Finderで削除したいフォルダまで移動し、アイコンをドラッグしたままDockのゴミ箱へドロップします。
中身の確認が不安なときは⌘+スペースでクイックルックし、消しても問題ないかチェックしましょう。
隠しフォルダを扱う場合はFinderで⌘+⇧+.を押して表示させてから同じ手順で削除してください。
最後にFinderメニューの「ゴミ箱を空にする」を選んで完全に削除します。
⑤ゴミ箱を空にして完了

ゴミ箱を空にすると、削除したファイルが完全に消えます。Dockのゴミ箱アイコンを右クリックして「ゴミ箱を空にする」を選ぶか、Finderのメニューバーから「Finder」→「ゴミ箱を空にする」をクリックしてください。確認ダイアログが表示されたら「ゴミ箱を空にする」を押すと完了です。
ターミナルでローカルスナップショットを消すやり方

Time Machineが外付けドライブなしでもバックアップを続けるためにこっそりため込むローカルスナップショットは、知らない間にストレージを圧迫しがちです。
ターミナルを使えばスナップショットの一覧確認から不要なものだけ削除するまでがすっきりできるのが魅力です。コマンドを一度覚えれば次からは迷わず操作できるので、外付けドライブを常に接続しない方にぴったりの方法です。
①アプリケーションのユーティリティからターミナルを開く

Finderを開いてサイドバーの「アプリケーション」をクリックしてください。次にリストをスクロールして「ユーティリティ」フォルダを探します。その中にある黒いアイコンの「ターミナル」をダブルクリックして起動しましょう。
②tmutil listlocalsnapshots/で一覧を見る
③sudo tmutil deletelocalsnapshots日付を入力

先ほど確認したスナップショットの日付をsudo tmutil deletelocalsnapshots
の後ろに続けて入力します。実行すると管理者パスワードの入力を求められるので、Macのログインパスワードを入力してください。
sudo tmutil deletelocalsnapshots 2023-08-15-120000
④パスワードを入れて削除を実行

コマンド実行後にパスワード入力を求められます。管理者パスワードを入力して、Enterキーを押しましょう。
表示されたパスワード入力欄に普段使っている管理者パスワードを正確に打ち込み、そのままEnterキーを押します。
入力後、ターミナルにプロンプトが戻れば削除が完了しています。
⑤削除後にtmutil listlocalsnapshots/で確認
FinderでiOSバックアップを整理するやり方

iOSデバイスをMacに接続したとき、Finder経由で不要なバックアップを整理できます。システム環境設定を開かずに、接続デバイスごとに残しておきたいデータだけを選んで削除できるので安心感があります。
GUIベースの操作なので、慣れていない方でも直感的に使えます。外部アプリを入れずに済むのも魅力で、余計なソフトを増やしたくないプログラマー目線でもスッキリ管理できる方法です。
①メニューバーの移動をクリック
③入力欄に~/Library/ApplicationSupport/MobileSync/Backupと打ち込む
「フォルダへ移動」の入力欄に~/Library/ApplicationSupport/MobileSync/Backup
をコピー&ペーストしてEnterキーを押してください。
④不要バックアップをゴミ箱へドラッグ
Finderのメニューバーから「移動」→「フォルダへ移動」を選択します。
ダイアログに~/Library/Application Support/MobileSync/Backupと入力しEnterキーを押します。
表示されたフォルダ内で不要なバックアップフォルダをクリックし、そのままDockのゴミ箱アイコンへドラッグします。
最後にゴミ箱を右クリックして「ゴミ箱を空にする」を選べば削除完了です。
⑤ゴミ箱を空にして完了
Finderのメニューバーから「Finder」→「ゴミ箱を空にする」を選んで、完全にファイルを削除してください。
システムデータ整理で広がるうれしい応用ワザ

システムデータの整理がひと段落ついたら、ちょっと工夫して毎日のメンテをもっとラクにしましょう。
応用ワザ | どんな時に嬉しいか |
---|---|
Automatorで定期キャッシュ掃除 | 週に一度自動で不要キャッシュを削除して、手動操作を忘れてもストレージがすっきり保たれる |
launchdでログローテーション設定 | ログが増えすぎる前に古いファイルをまとめて削除し、長期間のエラー追跡もスマートに管理できる |
シェルスクリプト自動バックアップ削除 | 古いiOSバックアップを日付で判定して一気に削除し、Time Machine以外の領域も常に空けておける |
OnyXを活用したワンクリックメンテ | GUIでキャッシュやログを安全にクリアできるから、ターミナル操作に自信がないときも安心 |
tmutilでスナップショットの自動期限設定 | 古いローカルスナップショットを一定日数後に自動削除し、バックアップ領域を無駄なく使い切れる |
週1回の自動キャッシュ掃除をAutomatorで作る

毎週決まったタイミングでキャッシュをスッキリさせたいときは、Automatorを使って自動化すると便利です。手動でフォルダを開く手間を省けるうえ、気づかないうちに溜まった不要ファイルを定期的にクリーンアップできます。
Automatorでは「カレンダーアラーム」をワークフローのトリガーに設定し、シェルスクリプトでキャッシュフォルダを削除するだけ。スクリプト部分は難しくなく、rm -rf ~/Library/Caches/*の一行コマンドを使うだけでOKです。
この方法なら一度セットアップすれば、毎週決まった時間にバックグラウンドでササッと不要キャッシュを消してくれるので、手動操作を忘れてもストレージが圧迫されにくくなります。
①Automatorを開いてカレンダーアラームを選ぶ

DockのLaunchpadアイコンをクリックしてAutomatorを起動します。起動後に表示される「新規書類を選択」画面でテンプレート一覧を開いてください。
一覧からカレンダーアラームをクリックして選択し、右下の「選択」ボタンを押します。
②Finder項目をゴミ箱に入れるアクションを追加

ショートカットアプリを使って、Finderで選択した項目をゴミ箱に移動するアクションを作ります。
ショートカットアプリを開き、左上の「+」をクリックして「新規ショートカット」を作成します。画面上部の「詳細」を開き、作業の種類をクイックアクション(Finder項目)に設定します。
右側の検索欄に「ゴミ箱へ移動」と入力すると「Finder項目をゴミ箱に移動」が表示されます。これをダブルクリックでワークフローに追加し、ショートカット名を入力して保存すれば、Finderのコンテキストメニューに項目が現れます。
③対象フォルダに~/Library/Cachesを指定

メニューバーの「移動」→「フォルダへ移動」を選び、入力欄に~/Library/Caches
と打ち込んでEnterを押します。キャッシュフォルダが開くので、削除したいファイルを見つけやすくなります。
④保存して週1回のスケジュールを設定

メニューバーからファイル→保存を選び、アプリ形式で作成したスクリプトをわかりやすい名前でApplicationsフォルダに保存します。
カレンダーを開いて新規イベントを作成し、通知をファイルを開くに変更して先ほど保存したAutomatorアプリを指定します。その後繰り返しを毎週に設定すれば自動で実行されます。
容量アラートをショートカットで作ってみる

Macのショートカットアプリを使うと、ストレージの空き容量が設定した値を下回ったときに自動で通知を飛ばせます。手動でチェックする手間が省けるうえ、好きなタイミングでしっかり確認できるので安心感がアップします。
- 自動化で手間いらず:指定した閾値に達すると自動実行されるので容量不足に気づきやすい。
- カスタム通知:バナーやメール、音声読み上げなど好みのアクションを選べる。
- メンテナンスの習慣化:定期的な手動整理を忘れても、アラートがリマインドしてくれる。
①ショートカットアプリで新規作成を選ぶ

ホーム画面からショートカットアプリを探してタップして開きます。
画面右上にある+アイコンを押すと、新しいショートカットが作れる画面に切り替わります。
②スクリプトでディスク使用量を取得
③一定以上なら通知を表示するアクションを追加
④メニューバーにピン留めしていつでも確認

App Storeを開いて「Disk Usage X」を検索し、無料のDisk Usage Xをインストールします。
「システム設定」→「一般」→「ログイン項目」を開き、+ボタンからDisk Usage Xを追加します。これで毎回自動でメニューバーに常駐します。
画面右上のメニューバーにあるDisk Usage Xのアイコンをクリックすると、ディスク全体の使用率や空き容量がすぐに確認できます。
よくある質問

- Macのキャッシュを全部消しても問題ないですか?
キャッシュはアプリやシステムの動作を速くするための一時データなので、消しても基本的に動作に支障は出ません。再起動やアプリ起動時に必要なファイルが自動で再生成されます。ただし、容量が大きいものだけ選んで削除すると安心です。
- システムログはどれぐらい残しておくべきですか?
直近1週間から1ヵ月分のログがあればトラブルシュートには十分です。古いログは肥大化しやすいので、1ヵ月以上前のファイルは定期的に削除するとストレージ節約につながります。
- Time Machineのローカルスナップショットを消すとバックアップに影響しますか?
外部ドライブが接続されていないときのローカルスナップショットなので、Time Machineの外部バックアップには影響しません。むしろ不要に溜まった容量を解放できるので、ストレージ不足時には安心して削除してください。
- 古いiOSデバイスのバックアップを削除すると復元に困りますか?
最新以外の古いバックアップは、通常もう使うことがないことが多いです。もし万が一必要になった場合はiCloudや新しいバックアップがあれば対応できます。不要なものだけ整理するといいでしょう。
システムデータを全部消しても大丈夫?
システムデータには、キャッシュやログのほか、macOS自身が動かすために必要なファイルも含まれています。全部まるっとゴミ箱に放り込んでしまうと、起動や動作が遅くなったり、最悪の場合は正常に起動しなくなることもあります。
安心して削除できるのは、一時ファイルや古いバックアップ、ローカルスナップショットなど、用途がはっきりしていて再生成が容易なものだけです。それ以外のフォルダに手を入れると、思わぬトラブルにつながるのでやめましょう。
もし一気に整理したいなら、ディスクユーティリティの「ストレージ管理」やサードパーティツールを使って、安全にクリーンアップできる項目だけを選択するのがおすすめです。
TimeMachineを切っていてもスナップショットは残る?
TimeMachineをオフにしても、ローカルスナップショットは自動的には消えないので、過去に作られたスナップショットがそのまま残ります。
不要なスナップショットはターミナルから手動で確認・削除できます。まずは保存されている一覧を見てみましょう。
tmutil listlocalsnapshots /
表示されたスナップショット名(例:com.apple.TimeMachine.2024-06-01-120000)を指定して、次のように削除してください。
sudo tmutil deletelocalsnapshots 2024-06-01-120000
これで古いローカルスナップショットが消えて、ストレージがスッキリします。
キャッシュを消したらアプリが遅くなる?
キャッシュを消すとアプリが持っている「すばやく動くための下準備」がリセットされるので、最初だけ読み込みや動作がゆっくりになることがあります。
でもその遅さは長く続くわけではなく、使っていくうちに必要なデータが再びキャッシュされていき、すぐにいつものスピードへ戻ります。
経験上、小さめのアプリなら再生成も一瞬で終わるので、定期的に不要なキャッシュを掃除しても日常的な遅さを感じることはほとんどありません。
おすすめのクリーンアップツールはある?
軽い一括操作や細かな設定ができるクリーンアップツールを使うと、手動よりも効率的にシステムデータ整理ができます。
- CleanMyMac X:ワンクリックで不要ファイルや大容量ファイルを自動検出してまとめて削除できます。
- OnyX:無料でキャッシュ・ログ・システムメンテナンスを細かく操作できる頼れるツールです。
- DaisyDisk:視覚的にディスク使用状況を確認しながら不要領域をピンポイントで削除できます。
どれも最新のmacOS Ventura以降で動作確認済みです。使用前には必ずバックアップを取ってからお試しください。
まとめ

今回はMacのシステムデータを安心して整理する方法をご紹介しました。キャッシュやログファイルの手動削除、不要なTime Machineローカルスナップショットの削除、古いiOSデバイスのバックアップ整理を順番に行うだけで、ストレージをしっかり空けられます。
どんな作業も実行前にバックアップを用意しておけば心配いりません。Finderやターミナルの基本操作を身につけておくと、新しいファイルを誤って消してしまうリスクも減らせます。
空き容量が増えるとMacの動きが軽やかになり、作業効率もグッと上がります。日々のお手入れを習慣にして、快適なMacライフを楽しんでくださいね。