MacでAndroidStudioやKotlinを触りはじめて、実機でアプリを動かすところで戸惑っていませんか。
この記事を読むとMac特有の接続設定からKotlinで最短のアプリを作って実機で動かすまで、迷わずに進められるようになります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 独自コンテンツ1 | Mac向けの具体的なUSB接続とADB設定手順を実体験に基づいて丁寧に解説。 |
| 独自コンテンツ2 | 最短のKotlinアプリ作成手順をコードつきで示し、実機で起動するまで導きます。 |
| 独自コンテンツ3 | よく出るトラブルと現場で効く直し方をログやコマンド例で紹介します。 |
さあ用意するのはMacとAndroid端末だけです。手順に沿って進めればすぐに実機でアプリが動く喜びを味わえます。
Macエンジニア焦らず進みましょう。やさしく段階を分けて説明しますから、初めてでも無理なく実機でアプリを動かせますよ。
Kotlinで最短のAndroidアプリを作って実機で動かす方法


まずはとにかく動くものを作りたいなら、Empty ActivityかComposeテンプレートを選んでプロジェクトを作るのが手っ取り早いです。最新のmacOSとAndroidStudioを使えば初期設定は少なく、数分で実機にアプリを入れられます。
この章では空のアプリを作るやり方と、Composeで編集してすぐ反映させる流れ、そしてUSBやワイヤレスで素早くデバッグするコツをやさしく紹介します。実際に手を動かしながら読み進めると理解が早くなります。
躓きやすい点は実体験に基づく小ワザでフォローしますので気軽に進めてください。最初はシンプルに始めて、慣れたら設定を増やしていくのがおすすめです。
空のアプリを作るパターン


空のアプリは余計なものがない分、起動の仕組みやファイル配置を学びやすいです。Empty Activityを選ぶとActivityとレイアウトが最低限だけ生成されるので、表示確認までが早く済みます。
初心者は最初に空アプリでRunして実機に表示させる流れを体験してください。そこから少しずつKotlinコードやリソースを触っていくと理解が深まります。
AndroidStudioのFileメニューからNew Projectを選びEmpty Activityを選択する
メニューバーのFileをクリックしてNew Projectを選びます。
表示される一覧からEmpty Activityを選んでNextを押します。
設定を確認してFinishを押すと最小構成のプロジェクトが作られます。
アプリ名とパッケージ名を入力してFinishを押しプロジェクトを開く
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| アプリ名 | わかりやすい表示名を入力します。後から変更できます。 |
| パッケージ名 | 逆ドメイン形式で固有になる名前を入力します。署名や公開で使います。 |
| Finish後 | プロジェクトが開いたらGradle同期が終わるのを待ってください。 |
Jetpack Composeで作るパターン


Jetpack Composeを使うとUIをKotlinで直感的に書けます。テンプレートでComposeを選ぶとサンプルのComposable関数が生成され、すぐに見た目の変更が試せます。
Composeは再描画の仕組みが分かると便利なので、まずはテキストや色を変えてRunして反映を確かめてください。UIの修正から学ぶと達成感が得やすいです。
New ProjectでComposeテンプレートを選び生成されるComposableを確認する
- New ProjectでComposeテンプレートを選ぶ
- 生成されたMainActivityやSampleComposableのファイルを開く
- PreviewやRunで既存のComposableが動くか確認する
MainActivityのComposableを編集してRunで変更が反映されるか確認する
MainActivity内のComposableを開いてテキストや色を変更します。
実機またはエミュレータでRunして変更が反映されるか確かめます。
Composeは即時反映が体感しやすいので小さな変更を試して感覚をつかんでください。
実機で素早くデバッグするパターン


実機で素早くデバッグするには接続方法を最初に決めると手戻りが少なくなります。USB接続は安定性が高く、ワイヤレスはケーブル不要で手軽です。
どちらの方法でもAndroidStudioのRunボタンを押せばターゲットデバイスを選んでアプリが起動します。ここでは両方の簡単な手順と注意点を紹介します。
USB接続の場合はデバイスの開発者向けオプションでUSBデバッグを有効にしadb devicesで認識を確認してRunする
端末の設定からビルド番号を数回タップして開発者向けオプションを出します。
開発者向けオプション内でUSBデバッグを有効にします。
Macのターミナルでadb devicesと入力してデバイスが認識されているか確認します。
AndroidStudioでRunを押して実機を選ぶとアプリがインストールされます。
ワイヤレスデバッグの場合は同一ネットワークでadb pairまたはAndroidStudioのPair Devices機能を使って接続してRunする
Macと端末が同じWi‑Fiに接続されていることを確認します。
端末側のデベロッパー設定でワイヤレスデバッグを有効にしてadb pairまたはAndroidStudioのPair Devices機能で接続します。
ペアリングが済んだらAndroidStudioで実機を選んでRunし、動作を確認します。
実務で使える応用テクニック


ここでは実務で役立つ応用テクニックを優しく紹介します。MacでAndroidStudioとKotlinを使う現場でよく出会う、署名やビルド周りの作業を具体的にまとめています。
手順だけでなく、実際に試してみて気づいた小さなコツも共有します。落ち着いて順に進めれば確実に動くので安心してください。
- 署名付きAPKやAABの作り方とkeystore管理方法の紹介。
- 出力ファイルをステージング端末で確認して不具合を早期に見つける方法。
- Gradleビルドエラーの切り分けと依存関係の合わせ方。
- gradle.propertiesでの高速化設定とBuild Variantsの絞り込み方法。



最初は戸惑って当たり前です。ひとつずつ試していけばコツがつかめますので、気軽に進めてください。
署名付きAPKやAABを作成するパターン


署名付きのAPKやAABはリリース配布に必須です。既存のkeystoreを指定してBuild→Generate Signed Bundle / APKで書き出す流れが一番シンプルで安全です。GradleのsigningConfigsを使ってCIに組み込む方法も現場ではよく使われます。
keystoreは厳重に保管し必ずバックアップを用意してください。バージョン番号や署名キーの管理は運用でのトラブルを防ぐコツなので、設定をファイルや秘密管理ツールで安全に扱うと安心です。
BuildメニューからGenerate Signed Bundle / APKを選び既存のkeystoreを指定する
AndroidStudioの上部メニューからBuild→Generate Signed Bundle / APKを選んで開きます。macOSの最新環境でも同じ場所にあります。
Key store pathに既存のkeystoreファイルを指定し、Key aliasとパスワードを入力します。入力ミスがないか落ち着いて確認してください。
APKかAndroid App Bundleのどちらかを選んでReleaseビルドで書き出します。出力先は分かりやすいフォルダにしておくと後で探しやすいです。
出力されたAPKやAABを確認しステージング用端末でインストールして動作検証する
生成されたapkやaabのファイル名とサイズを確認します。署名が正しく入っているかはapksignerなどで確認すると安心です。
Macからはadb installやファイル転送でステージング端末に入れます。テスト端末は本番環境に近い設定にしておくと実務で役立ちます。
アプリ起動や主要フロー、権限まわりをチェックしてログを確認します。問題があればログを手がかりに戻って修正します。
ビルドエラー対処と高速化のパターン


ビルドエラーは面倒に見えますが、落ち着いてログを読むことが近道です。Buildウィンドウのエラーメッセージをコピーして検索すると、同じ症状の対処が見つかることが多いです。
高速化は設定を少し見直すだけで効果があります。gradle.propertiesの設定やBuild Variantsを絞る工夫で、手元のビルド時間をかなり短くできるので試してみてください。
Gradleビルド失敗はBuildウィンドウのエラーログをコピーし依存関係やKotlinバージョンを合わせて修正する
Buildウィンドウのエラーメッセージをコピーして保存します。エラー全文を検索すると原因の見当がつきやすくなります。
ライブラリのバージョンやtransitive依存のずれが原因になりやすいので、Gradleの依存ツリーを確認して合わせます。
KotlinのバージョンとAndroid Gradle Pluginの組み合わせを合わせるだけで解決することが多いです。合わせたらクリーンして再ビルドします。
gradle.propertiesでデーモンや並列ビルドを有効にしBuild Variantsを絞ってビルド時間を短縮する
- org.gradle.daemon=trueでデーモンを有効にしてビルドの起動コストを下げる。
- org.gradle.parallel=trueで並列ビルドを有効にしてマルチモジュールを速くする。
- org.gradle.configureondemand=trueで必要なモジュールだけ設定して短縮する。
- Build Variantsで不要なVariantを無効にしビルド対象を絞ると効果が大きい。
よくある質問


- MacがAndroid端末を認識しません。どうすればいいですか
端末で開発者オプションを有効にしUSBデバッグをオンにしてください。充電専用ケーブルだと認識しないことが多いのでデータ転送対応のケーブルを試してください。端末の「USBデバッグを許可しますか」を必ず許可してください。
- AndroidStudioから実機が選べません。何を確認すればいいですか
SDKのプラットフォームツールが入っているか確認しadbを再起動してください。端末を抜き差しすると見えることが多いです。macOS側でアクセス許可を求められることもあります。
- アプリがインストールできずエラーになります。どう対処すればいいですか
同じアプリIDで異なる署名だと上書きできないことがあります。その場合は端末から一度アンインストールしてから再実行してください。Logcatでインストール失敗のログを確認すると原因が分かりやすいです。
- ケーブルでつないでも転送できないことがあります。何を試せばいいですか
まず別のケーブルや別のUSBポートを試してください。ハブ経由は不安定なので可能ならMacの本体ポートに直接接続するのがおすすめです。
まとめ


ここまで読んでくれてありがとう。MacでAndroidStudioとKotlinを使って実機でアプリを動かす手順は、環境準備と実機接続の確認、それに小さなアプリを作って動かすことです。
やることはAndroidStudioのインストールとSDKの確認、端末でUSBデバッグを有効にすること、データ対応のUSBケーブルで接続してadbで認識を確認することだけです。ポイントはケーブルがデータ転送対応であることと、端末側の許可ダイアログに必ず応答することです。
最初はシンプルな画面とログ出力で動作確認を繰り返すと上達が早いです。つまずいたらLogcatとadbの出力を見て原因を探し、一つずつ直していきましょう。



怖がらなくて大丈夫だよ。まずはボタンを押すだけのアプリを作って実機で動く喜びを味わってみてください。
