iTunesに取り込んだお気に入り曲を電話の着信音にしたいのに、途中で設定が止まってしまい途方に暮れてしまうことはありませんか?
このガイドでは、macOS標準のミュージックアプリを使って曲を30秒に整え、拡張子を変更し、iPhoneへ同期するまでを画像なしでも迷わず進められるように細かなステップで紹介します。その過程で失敗しやすい項目に対しても回避策を添えていますので、時間を無駄にせず安心して着信音作りを楽しめます。
作業に取り掛かる前にMacとLightningケーブルをそばに置いて、順番通りに読み進めながら実践してみてください。終わるころには自分だけの着信音でスマートフォンが鳴るたびに小さな喜びが訪れるはずです。
iTunes着信音を作ってiPhoneに入れる手順を完全マスター

音楽ファイルの切り出しからiPhoneへの転送まで、3ステップでカンタンに着信音を用意できます。
- 曲のトリミング:iTunesでお気に入りソングの再生区間を39秒以内に設定。
- AAC形式に変換:ファイル形式をAACに変えた後、拡張子を「.m4r」にリネーム。
- iPhoneに転送:FinderやミュージックAppで着信音を同期して完了。
工程はシンプルながら、AppleScriptを活用すると複数ファイルの一括変換が自動で進んで効率的です。
これだけ押さえれば、お気に入り曲でワクワクする着信音ライフをすぐに楽しめます。
ミュージックアプリで着信音を準備する

ミュージックアプリだけで着信音を用意する方法は、追加アプリを入れずに済むのが大きな魅力です。手持ちの曲をそのまま選んで30秒以内にカットし、AAC形式で書き出すだけでOKなので、手順がシンプルで迷いません。音楽を普段から聴き慣れている方なら、すぐにお気に入りソングを着信音にできます。
①ライブラリに曲を読み込む
ライブラリに曲を読み込むには、まずMac標準のミュージックアプリを開きます。曲ファイルをFinderからミュージックアプリのウィンドウへそのままドラッグ&ドロップすると、ライブラリに取り込まれます。
Dockまたはアプリケーションフォルダからミュージックアプリを起動します。
Finderで準備した曲ファイルを選択し、そのままミュージックアプリのウィンドウにドラッグ&ドロップします。読み込み中のステータスが消えれば完了です。
対応フォーマット(AAC/MP3以外)の場合はエラーになるので、事前に変換しておくと安心です。
②曲の開始と停止位置を30秒以内にセット
iTunesで好きな曲を選択してからCommand+Iを押し、「曲の情報」ウィンドウを表示してください。
ウィンドウ上部の「再生」タブをクリックし、「開始位置」と「停止位置」に秒数を入力します。停止位置は開始から30秒以内になるよう調整し、再生ボタンでプレビューしてから「OK」を押してください。
③AACバージョンを作って短いファイルを生成
iTunesライブラリで再生区間を30秒以内に設定した曲をAAC形式で書き出します。
曲を右クリックして「曲の情報」を開き、「オプション」タブで開始と停止の時刻を指定したら「OK」をクリックします。続いて同じ曲を選び直し、右クリックから「AACバージョンを作成」を選んでください。
④Finderで拡張子をm4rに変更する
AAC形式で書き出したファイルをFinderで表示します。
ファイル名をクリックして編集モードにし、末尾の「.m4a」を「.m4r」に書き換えます。
リターンキーを押すと「拡張子を変更してもよいか」と確認が表示されるので「使用する」を選択します。
これで着信音ファイルとして認識されるようになります。
拡張子が見えない場合はFinderの環境設定→詳細で「すべてのファイル名拡張子を表示」にチェックを入れてください。
⑤m4rファイルをミュージックに読み込む
Finderで作成したm4rファイルをダブルクリックすると、ミュージックアプリが起動して自動でライブラリに追加されます。
サイドバーから「ライブラリ」>「着信音」を選ぶと、読み込んだファイルが確認できます。
⑥iPhoneを接続して着信音を同期する
まずはお手持ちのLightningケーブルでiPhoneをMacにしっかりつないでください。
Finderを開くとサイドバーにiPhoneの名前が現れますので、そちらをクリックしましょう。
表示された画面で「一般」タブ内の「音楽、ビデオ、写真、およびファイルを手動で管理」をオンにすると、同期可能な項目が増えます。
続いて上部の「着信音」項目を選び、先ほど作成した.m4rファイルをドラッグ&ドロップしてください。
最後に右下の「同期」ボタンを押せば、あっという間に着信音がiPhoneにコピーされます。
⑦同期完了後iPhoneで着信音を選択する
まずiPhoneのホーム画面から設定を開きます。
続いてサウンドと触覚をタップします。
「着信音」を選ぶと、同期したカスタム着信音がリストに並んでいます。
好みの着信音をタップすると右側にチェックマークが付きます。そのまま画面を閉じれば変更が反映されます。
作ったiTunes着信音でもっと遊ぶ応用ワザ

手順をマスターしたら、ここからは自作着信音をもっと楽しくする工夫を見ていきましょう。ちょっとしたひと手間で使い方が広がり、毎日の電話がワクワクに変わります。
応用ワザ | 楽しみポイント |
---|---|
連絡先ごとに着信音を変える | 大切な人からの電話は特別な曲で通知できて、気分も上がります。 |
メッセージ音用に短く再編集 | SMSやLINE通知にも使えて、チャットタイムがもっと個性的に。 |
時間帯で着信音を切り替え | 朝はさわやか、夜は落ち着いた雰囲気の曲で、一日のメリハリを演出。 |
AirDropで友達と共有 | 手軽にシェアしてお互いのおすすめ曲を楽しめる、音のコミュニケーション。 |
GarageBandで複数曲をつなげたメドレー着信音を作る

GarageBandを使うと、自分の好きな曲をいくつも並べてリズミカルなメドレー着信音が簡単に作れます。曲ごとに開始位置や長さを細かく調整できるので、思い通りのつなぎ目を演出できるのが大きな魅力です。
しかもMac標準アプリなので追加インストール不要。曲同士をフェードさせたりテンポをそろえたりする操作も直感的なインターフェースでサクサク進みます。音楽編集に慣れていない人でも、段階ごとにガイドを見ながら取り組めるのが安心ポイントです。
GarageBandで新規プロジェクトを開く
DockやアプリケーションフォルダからGarageBandを起動します。
起動後に表示されるプロジェクト選択画面で空のプロジェクトを選びます。
次に録音したいトラックタイプを選んでから、画面右上の「選択」ボタンをクリックしてください。
曲をタイムラインにドラッグして順番を決める
GarageBandのウインドウを前面に出して、画面上部にあるタイムライン(横に伸びる部分)を確認してください。続いてFinderでお気に入りの曲ファイルを選び、そのままタイムライン上にドラッグします。
このとき、ドラッグ先はトラック名の下あたりが狙い目で、ファイルが縦方向に重ならないように注意してください。
タイムライン上で曲のブロックをドラッグすると、そのまま再生位置が変わります。順番を入れかえたいときは、曲の先頭部分をクリックして左右にスライドすればOKです。
曲と曲が重なると音がかぶるので、間隔を小さく開けるか、きっちりくっつけるか好みで調整してください。
フェードインとフェードアウトで切れ目を滑らかにする
ffmpegがインストールされていない場合はターミナルからHomebrew経由で追加しましょう。
brew install ffmpeg
Finderで元の楽曲ファイル(mp3やm4a)をデスクトップなどにコピーしてください。
フェードインとフェードアウトを2秒ずつ設定して新しいファイルを作成します。
ffmpeg -i 元ファイル.mp3 -af "afade=t=in:ss=0:d=2,afade=t=out:st=28:d=2" フェード済み.mp3
出力ファイルは着信音の長さに合わせてstart(st)やduration(d)を調整してください。
フェード済みファイルをiTunesにドラッグして読み込んだら、コンテキストメニューから「AACバージョンを作成」を選んで拡張子を .m4r にリネームしてください。
ffmpegを使うとGUIアプリ不要で正確にフェードがかけられます。ただし着信音は30秒以内に収めるよう注意してください。
着信音として共有を選びミュージックに送る
画面上部のメニューバーで共有>着信音として共有を選びます。書き出しダイアログが出たら、わかりやすい名前を入力して書き出しをクリックしてください。自動でMusicアプリが起動し、着信音としてライブラリに追加されます。
着信音は40秒以内にしましょう。長いと自動でカットされることがあります。
お気に入りのサビだけをループさせてインパクトを強める

お気に入りのサビだけをくり返して着信音にする方法は、短い時間でグッと印象を残したいときにピッタリです。一番盛り上がる部分だけを摘出すると、30秒以内の着信時間にドンピシャでハマります。
メリットは何といってもキャッチーさ。メロディや歌詞が耳に残りやすいサビだけをループすれば、相手にスマホを取り出させる勢いをアップできます。好きな瞬間を何度もリピートする楽しさも味わえます。
プログラマー視点のアドバイスとしては、サビの最初と終わりをクロスフェードでつなげて切れ目なくつづけること。音の途切れが気にならず、ループがスムーズになるので、よりプロっぽい仕上がりになります。
サビ部分だけを選択してトリムする
サビだけを切り出すには曲の情報画面でタイミングを指定します。
iTunesでトリムしたい曲を右クリックして曲の情報を開き、オプションタブを選びます。
サビの始まりと終わりの時刻をそれぞれ「開始」「停止」に入力し、サビ部分だけを指定します。
指定した時刻をプレビューで再生し、サビの頭と終わりがちょうどよく切り取られているか確認して微調整します。
「OK」をクリックして設定を保存すると、サビ部分だけにトリムできます。
サビの長さは30秒以内に収めないと着信音にできないので、開始と停止の差を確認してください。
ループボタンで繰り返し回数を設定する
再生バー下にあるループボタンをクリックすると「1回」「2回」「3回」「無限」の順に切り替わります。ループさせたい回数まで押して設定してください。
ループ数を多くしすぎると着信時にだらだら長く鳴るので、短めのフレーズなら3回前後がおすすめです。
エクスポートしてm4rに変換する
ミュージックAppで着信音用にトリミングした曲を選択して、右クリック>変換>「AACバージョンを作成」をクリックしてください。
AACファイルをFinderで表示し、ファイル名の拡張子を「.m4a」から「.m4r」に書き換えて確定してください。
拡張子を変更するときに「変更してもよろしいですか?」と聞かれる場合があります。事前にFinderの環境設定で「すべてのファイル拡張子を表示」を有効にしておくとスムーズです。
音量をノーマライズして深夜の着信でもびっくりしない

深夜の静かな時間に着信音が突然大音量で鳴り響いてドキッとしたこと、ありますよね。
音量ノーマライズは曲ごとの音量差を自動でそろえてくれる機能です。これを使うと、深夜でも穏やかな音量で着信を受け取れるようになります。
プログラマー視点のおすすめはLUFS(統一音量レベル)で基準を合わせる方法です。普段使っている編集ソフトのノーマライズ機能にピーク音量を設定しておくだけで、どの曲も同じ感覚で鳴らせます。
オーディオエディタでゲインを均一にする
AudacityやGarageBandなどお好みのオーディオエディタで着信音にしたい音源ファイルを開きます。
〈command⌘〉+Aで波形全体を選択し、メニューから「エフェクト」→「ノーマライズ」を選びます。ピークレベルを−1dBに設定するとちょうどよく整います。
再生して音のむらがないかチェックします。まだ小さく聞こえる場合は+1dBずつ調整してみてください。
注意:ゲインを上げすぎると波形が潰れて音割れするのでまわりの音量バランスを意識して調整してください。
メータでピークを確認し-6dB付近に合わせる
オーディオ編集ソフトで再生しながらピークメータを表示します。リアルタイムで音量が動くので、波形が一番高くなったところが-6dB付近になるように調整しましょう。
多くのソフトではゲインスライダーや正規化機能で音量を上げ下げできます。ゲインを少しずつ動かして、メータの最高値が-6dB付近になるまで調整してください。
ピークが0dBを超えると音割れの原因になります。必ず-6dBあたりで余裕を持たせることが大切です。
調整後のファイルをAACで書き出す
Finderで編集を終えたオーディオファイルを選び、Musicアプリのプレイリストにドラッグ&ドロップします。ファイルがリストに追加されたら準備完了です。
Musicのメニューバーからファイル→変換→AACバージョンを作成を選びます。もしメニューに表示されないときは、Music > 環境設定 > ファイルでインポート設定を「AAC」に変更してください。
iPhoneは着信音に40秒までしか対応していません。長さを超えないように注意しましょう。
よくある質問

- iTunesで作成した着信音がiPhoneに同期できません。
-
着信音ファイルを正しい形式(.m4r)に変換したか確認しましょう。手順通りに拡張子を変更しても同期されない場合は、FinderでiPhoneを選び、「着信音」の欄に直接ドラッグ&ドロップするとスムーズに追加できます。
- 着信音の長さが30秒以上になってしまいます。
-
iPhoneの着信音は最大30秒までなので、iTunes内でトリミング設定が必要です。曲を選んで「情報を見る」→「オプション」で開始・停止時間を設定してください。プログラマー目線では、秒数をミリ秒単位で細かく調整すると狙いどおりの区間が取り出せます。
- Apple Music購入曲のDRMが解除できず着信音にできません。
-
DRM付きの曲は着信音にできない仕組みです。購入済みの曲でも解除を試みるのは避け、アップル純正の着信音素材やフリー素材を使う方法がおすすめです。もし手持ちの曲をどうしても使いたい場合は、DRMフリーのソースから曲を用意すると安心です。
曲が30秒より長くても着信音にできる?
曲の長さが30秒を超えていても心配いらないよ。着信音にする部分だけを切り取るので、原曲の長さは気にしなくていい。
- iTunesを使う方法:パソコンでサクッと好きな箇所を30秒以内にトリミングできる。
- GarageBandを使う方法:iPhoneだけで音を聞きながら細かく切り出せる。
パソコン作業が得意ならiTunes、スマホだけで手早く仕上げたいならGarageBandがおすすめだよ。どちらも曲の長さを気にせず、自分だけの着信音を楽しもう。
Windowsでも同じ手順で作れる?
Windowsでも同じ手順で着信音を作れるよ。Windows版iTunes(Windows10/11対応)を公式サイトからインストールすれば、あとはMacと同じ流れで曲をAAC(.m4a)に変換して、拡張子を.m4rにリネームするだけ。エクスプローラーの拡張子表示設定がポイントになるから、最初にオンにしておくとスムーズだよ。
- 公式サイトからWindows用のiTunesをダウンロードしてインストールする。
- エクスプローラーで「表示」→「ファイル名拡張子」にチェックを入れて、拡張子を確認できるようにする。
- 曲の変換とリネームはMacと同じ。変換後の.m4aを.m4rにすれば完了。
ミュージックアプリにAACバージョンを作成が出てこない?
ミュージックアプリで「AACバージョンを作成」が見当たらないときは、最近のmacOSでメニュー構成が変わっているのが理由です。昔のiTunesのように直接リストに出てこないだけで、実は「ファイル>変換」の中にまとめられています。
それでも見つからない場合は、読み込み設定がほかのフォーマットになっている可能性があります。ミュージック>環境設定>ファイルタブを開き、「読み込み設定」でAACエンコーダを選ぶと、曲を選択した際に「変換>AACバージョンを作成」が有効になります。
iPhoneで同期した着信音が見当たらない?
同期したはずなのに着信音が見当たらないと「どうしてだろう」と戸惑いますよね。まずは落ち着いて、iPhone側の設定画面と同期時のポイントをひとつずつ確認していきましょう。
主な原因は着信音ファイルがトーン(.m4r)として認識されていないことや、同期設定で“着信音”の項目を選んでいないことです。iTunes(またはFinder)でしっかりトーンとして登録し、同期対象に含めれば、設定>サウンドと触覚>着信音にカスタム着信音が並ぶようになります。
AirDropだけで着信音を転送できる?
AirDropを使えば、ケーブル不要でMacからiPhoneへ軽やかに着信音ファイルを送れます。特別なアプリはいらず、macOSで用意した.m4rファイルをドラッグ&ドロップするだけです。Wi-FiとBluetoothがオンになっていれば、ピピッと送受信完了します。USB接続の手間がなくなるので、ちょっとした編集を試したいときや外出先でサクッと同期したいときにうってつけです。
まとめ

好きな曲を選んで、iTunes(ミュージックApp)で30秒以内にトリミングし、AACに変換して拡張子を「.m4r」に変更すれば、自作着信音は完成です。
あとはMacのFinder(またはiTunes)でiPhoneにドラッグ&ドロップするだけで、最新のmacOSとiOS環境でもしっかり同期できます。
設定アプリから着信音を選べば、あなたのお気に入りソングで電話が鳴るワクワク体験がすぐ楽しめます。
これで自作着信音の作り方はマスターできました。次は編集ソフトやオリジナル効果音を活用して、もっと個性的な着信音にチャレンジしてみましょう。