iTunesの曲一覧で雲マークの横に点線が現れ、待っても再生が始まらず戸惑うことはありませんか?
原因は通信の遅延やリンク切れなど複数ありますが、ライブラリの再同期とファイルの再読込を順番に試すことでほとんどの楽曲が元通り聴けます。パソコンに詳しくなくてもメニューの位置と待機時間を押さえれば、作業は数分で終わり音楽がすぐ戻ります。
下で示す手順を見ながらゆっくり進めれば、同じ画面で迷わず操作できますので、大切なプレイリストを再び楽しむ準備を始めてみませんか。
雲の点線アイコンを取り除き曲を聴けるようにする手順

雲の点線アイコンは曲のデータが手元にないサインです。これを取り除いて、ストレスなく音楽を楽しめるようにするには、いくつかの手軽な方法があります。
- Apple IDでiTunesにサインインし直して認証状態を確認する
- 「設定」→「一般」→「iCloud ミュージックライブラリ」を一度オフにして再度オンにする
- 点線アイコンの曲を右クリックして「ダウンロード」を選び、ローカルに保存する
- iTunesライブラリの再構築:Optionキーを押しながらiTunesを起動してライブラリを新規作成し、古いデータを取り込む
ライブラリの再構築前に、必ず~/Music/iTunesフォルダを丸ごとバックアップしましょう。
方法1ダウンロードしなおす

曲ファイルがうまく読み込めずに雲の点線アイコンが消えないときは、いったん削除してから再度ダウンロードするとスッキリ直ります。
この方法は、不完全なファイルをまるごと置き換えるので破損トラブルが一掃できて、確実に再生できるようになります。通信が安定している場所で試すのがおすすめです。
①iTunesで雲の点線アイコンを確認する
まずiTunesを起動して左上の「ミュージック」から「ライブラリ」を選びます。画面上部の表示形式を「曲」に切り替えて、リストの右側にステータス列があるか確認してください。ここに雲の点線アイコンが見えれば、その曲はiCloud上にありダウンロード待ち状態です。ステータス列がないときは、メニューバーの「表示」→「表示項目」→「ステータス」をチェックすると表示できます。
iCloudミュージックライブラリがオフだとステータス列が表示されないので、システム環境設定の「ミュージック」で確認してください。
②右クリックでダウンロードを選ぶ
雲マークのある曲タイトルをcontrol
キーを押しながらクリックするか、トラックパッドなら二本指でタップしてメニューを表示します。
表示されたメニューからダウンロードを選ぶと、曲データがローカルに保存されます。
③進行状況が雲の実線になるまで待つ
ダウンロードを開始すると、雲アイコンの点線が徐々に太い実線へと変わります。この変化が完全に実線になるまで待ちましょう。
通信状況が不安定な場合は、メニューバーのWi-Fiアイコンで接続をチェックすると安心です。完了まで数分かかることもあるので、じっくり待つのがコツです。
④再生ボタンで音が出るか確かめる
ダウンロードが終わった曲の左にある▶(再生)ボタンをクリックしてください。
▶を押すと下部に再生バーと音量スライダーが表示されます。
もし音が聞こえないときは、メニューバーの音量アイコンから出力デバイスやボリュームをチェックして一番大きくしてみましょう。
方法2ライブラリを更新する

iTunesのライブラリを最新の状態にすると、クラウド上の楽曲情報とパソコン内のデータがしっかり同期されるため、雲アイコンや点線が消えやすくなります。音楽データを追加したあとやOSをアップデートした直後など、ライブラリの認識にずれが生じやすいタイミングで試してほしい方法です。更新によって曲リストが再読み込みされるので、キャッシュの古い情報がクリアされる効果も期待できます。
①メニューバーでファイルをクリックする
iTunes画面上部のメニューバーにマウスを移動し、「ファイル」をクリックします。ここから曲の再ダウンロードや認証解除など操作がスタートします。
②ライブラリを整理を選ぶ
メニューバーのファイルからライブラリを開き、その中のライブラリを整理をクリックします。これでiTunesが内部データを再構築し、雲と点線が消えやすくなります。
もしメニューが見当たらないときは⌥(オプション)キーを押しながらメニューバーを開くと、隠れた項目が表示されることがあります。
③アップデートが終わるまで待つ
アップデートが始まったら、そのまま完了までそっと待ちましょう。画面上部のダウンロードアイコンをクリックすると、現在の進捗が何%ほどまで進んでいるかが確認できます。
ネットワークが不安定だと途中で止まることがあるので、Wi-Fi環境を整えるとスムーズです。
④点線が消えた曲を再生してみる
ミュージックアプリを開いて、先ほどダウンロードが完了して点線が消えた曲をタップします。
再生ボタンを押して、曲がオフラインでもスムーズに再生されるか確認しましょう。
方法3曲ファイルを探して再リンクする

手元にあるはずの音楽ファイルがiTunes(またはミュージックアプリ)からリンク切れになってしまうと、雲マークのまま再生できなくなります。この方法は、Finderを使って実際のファイルを探し出し、曲情報と再結びつけることで元のライブラリに戻すやり方です。
Spotlight検索でファイル名の一部を入力したり、普段保存しているフォルダを順番にチェックするだけなので特別な準備は不要です。プログラマー的な目線でいうと、bashのfind
コマンドを使えば大量のフォルダも一気にスキャンできるので、パスが分からなくなったときに便利です。
ローカル環境で一度も削除していないのに曲が再生できなくなったときや、外付けドライブを一時的に抜き差ししてパスが変わってしまった場合などにおすすめです。しっかりファイルを見つけてリンクを貼り直せば、icloudミュージックライブラリでも雲アイコンが消えて再生できるようになります。
①感嘆符が出る曲をダブルクリックする
Music(旧iTunes)を起動したら、曲リストの左に感嘆符マークが付いている曲を探します。見つけたら、その曲名をダブルクリックしてください。
これで「この曲は利用できません」というダイアログが表示され、ファイルの場所を指定する画面が呼び出されます。
②参照画面で正しい曲ファイルを選ぶ
参照画面が表示されたら、左サイドバーで「ミュージック」→「iTunes」→「iTunes Media」→「Music」の順に開きます。
アーティスト名→アルバム名のフォルダをたどり、拡張子が.m4aや.mp3のファイルを探しましょう。
サイズが小さすぎたり拡張子が.downloadのファイルは一時保存中のものなので選ばないでください。
目的の曲ファイルをクリックして「開く」を押すと、iTunesで再生できるようになります。
③雲の点線が実線に変わるのをチェックする
曲の一覧に戻って、雲マークをよく見てみましょう。点線だった雲が実線に変わっていれば、曲データがちゃんとダウンロードされているサインです。
もし変化が見えないときは、リストを上に引っ張って画面をリフレッシュしてみましょう。これでアイコンが更新されることが多いです。
それでも実線にならない場合は、iTunesをいったん終了してから再起動すると、アイコンの状態が正しく反映されやすくなります。
④再生確認後に不要ファイルをゴミ箱へ
Finderをアクティブにして画面上部の「移動」>「フォルダへ移動」を選び、「~/Music/iTunes/iTunes Media/Downloads」と入力してEnterキーを押します。
拡張子が「.download」のファイルや再生済みの曲データをCommandキーを押しながらクリックしてまとめて選びます。
選択したファイルを右クリックして「ゴミ箱に入れる」を選び、画面右上のゴミ箱アイコンを右クリック>「ゴミ箱を空にする」で完全に削除します。
雲の点線が出にくい環境を整えて音楽ライフをもっと快適に

iCloudミュージックライブラリを使うときはネットワークやMacの設定次第で雲の点線アイコンが増えやすくなります。手元の環境を整えると同期やダウンロードがスムーズになり、欲しい曲がすぐ聴けるようになります。
設定 | 役割 |
---|---|
Wi-Fiルーターの最適配置 | 電波強度が上がり同期速度が安定する |
有線LAN接続 | 干渉を減らして安定した通信を実現する |
自動ダウンロードをオンにする | 新規追加曲をあらかじめ保存し雲アイコンを消せる |
ストレージの空き容量確保 | ダウンロード失敗を防ぎ再生がスムーズになる |
同期タイミングを深夜帯にする | 回線混雑を避けて同期速度を向上させる |
MacとiPhoneでプレイリストを自動同期する

iCloudミュージックライブラリをオンにすると、Macで作ったプレイリストがiPhoneにもそのまま現れるようになります。曲をいちいちダウンロードしたりクラウドアイコンを操作する手間が省けるので、新しい曲を追加した瞬間からどちらの端末でもゆるっと聴きはじめられます。
同じApple IDでサインインしていることさえ確認すれば、ネットワークにつなげたとき自動的に同期が走るので、プレイリスト管理がすごくラクになります。頻繁に曲リストをいじる人や、通勤中にささっと更新したいときにぴったりです。
iCloudミュージックライブラリをオンにする手順
iCloudミュージックライブラリをオンにして、雲の点線アイコンを消してみましょう。
DockやLaunchpadからMusicアプリをクリックして立ち上げます。
画面上部のメニューバーで「ミュージック」>「環境設定」を選びます。
「一般」タブ内にある「iCloudミュージックライブラリ」のチェックボックスをオンにして、右下の「OK」をクリックします。
注意:Apple MusicまたはiTunes Matchのサブスクリプションが有効でないと、iCloudミュージックライブラリは使えません。
高音質ファイルを雲にあげ直してストリーミングを軽くする

ハイレゾやWAVなど重たい音源をそのままiCloudMusicライブラリに置くと、アップロードに時間がかかったり、点線アイコンが残ったりします。そこで「変換→AACバージョンを作成」で256kbps程度の軽いファイルを用意してから再アップロードすると、ストリーミング時の読み込みがグンと速くなり、点線アイコンがスッキリ消えてすぐ聴けるようになります。
AppleMusicで置き換わった曲を元ファイルで再アップロードする手順
Musicアプリを開いて、置き換わった曲をクリックして選択します。Deleteキーを押し、「プレイリストから削除」だけを選んで曲ファイルを残します。
Finderで元の音楽ファイルが保存されているフォルダを開きます。曲名やアーティスト情報が正しいか確認してください。
Finderから元ファイルをMusicアプリのウィンドウにドラッグ&ドロップします。自動でライブラリに追加されるので少し待ちます。
追加された曲を再生して正しく再生されるか確かめます。iCloudミュージックライブラリを利用中なら、同期完了までしばらく待ってください。
外付けドライブに曲を置いてMacの容量を節約する

内蔵ストレージに余裕がないなら、大容量の外付けドライブに音楽ライブラリをまるごと置くのがおすすめです。USB-C接続のSSDを使えば読み込みが速く、何千曲入れてもMac本体の空き容量をぐっと節約できます。誤って切断しないように、Finderで音楽を再生する前にドライブがマウントされているかだけ確認すれば安心です。
ライブラリの保存先を変更して同期する手順
まずはMusicアプリを完全に終了させます。Dockのアイコンを右クリックして「終了」を選ぶか、⌘+Qで忘れずに閉じましょう。
Finderで~/Musicフォルダを開き、「Music Library」や「iTunes」フォルダをコピーまたはドラッグで好みの保存先へ移します。移動後もオリジナルはしばらく残しておきましょう。
Optionキーを押し続けたままMusicアプリを起動するとライブラリ選択画面が出ます。「ライブラリを選択…」をクリックして、先ほど移動したフォルダを指定してください。
新しい保存先でMusicが立ち上がったら、曲一覧に雲アイコンが残っていないかチェックします。アイコンが消えていれば完了です。
元のフォルダはすぐ削除せず、一日ほど動作を見てから消すと安心です。
よくある質問

iTunesの雲アイコンを消すにはどうすればいいですか?
- iTunesの雲アイコンを消すにはどうすればいいですか?
-
マイミュージックで該当曲の右にある雲アイコンをクリックして再ダウンロードすると、アイコンが消えてオフライン再生が可能になります。もしすぐに消えないときは、iTunesを一度終了してから再度起動してみてください。
ダウンロード済みの曲をもう一度取得する方法は?
- ダウンロード済みの曲をもう一度取得する方法は?
-
メニューの「アカウント」→「購入した項目を表示」を選ぶと、未ダウンロードの曲が一覧で出てきます。そこから雲マークをクリックすると再ダウンロードがはじまります。
自動ダウンロードをオフにできますか?
- 自動ダウンロードをオフにできますか?
-
「設定」アイコンを開き、「ダウンロード」セクションで「ミュージック」のチェックを外すと、新規購入した曲が自動で落ちてこなくなります。雲アイコンを減らしたいときに便利です。
雲の点線とビックリマークの違いは?
雲アイコンの点線は、その曲がiCloudやApple Musicに置いたままで、まだ端末にダウンロードされていないよというサインです。Wi-Fiやモバイル通信につながっていれば、アイコンをタップするだけでサッと取り込めるので安心してね。
ビックリマークは、いったんダウンロードした曲ファイルが移動されたり削除されたりして、再生できなくなっている状態を教えてくれるアイコンです。元の保存場所を探し直すか、もう一度ダウンロードし直す必要があります。
アイコン | 意味 | 対処方法 |
---|---|---|
雲の点線 | まだ端末にダウンロードされていない | アイコンをタップして再ダウンロードする |
ビックリマーク | ファイルが見つからないか壊れている | 元の保存場所を確認して再ダウンロードする |
モバイルデータだけで直しても大丈夫?
モバイルデータだけでもiCloudから曲を再ダウンロードできますので、Wi-Fiがない場所でもさっと雲アイコンをタップして音楽を聴けるようになります。
ただし、曲を丸ごとダウンロードすると大きな通信量が発生するので、データ残量に余裕があるときや短時間の試し聴きにとどめるのがおすすめです。また通信状況が不安定だと再生が途中で止まることもあるため、外出先で快適に楽しみたい場合は事前にWi-Fi環境での一括ダウンロードも併用すると安心です。
曲数が多すぎて手が回らないときの近道は?
曲数が数千曲にのぼると、一曲ずつ雲マークを探してはイチイチダウンロード……なんてとても追いつきませんよね。そこでおすすめなのがスマートプレイリストの活用です。最新のmacOS SonomaやMusicアプリでは、自動で「未ダウンロード曲」を抽出できるので、一度にまとめてダウンロードできます。これなら手動管理の手間がグッと減って、すぐにお気に入りの曲を楽しめますよ。
さらにプログラマーならではのコツとして、AppleScriptを組み合わせれば、未ダウンロード曲を自動で検出してダウンロードまで一気にスクリプト化できます。複数のプレイリストを一気に処理したいときや、定期的に同期したいときにとっても便利です。
Windows版iTunesでも同じ手順で直せる?
Windows版iTunesでも同じ手順で雲と点線アイコンを取り除けます。Macと同様にライブラリ再構築やキャッシュクリア、サインインし直しを試せばOKです。ただし、Windows特有のファイルパスやキー入力の違いに気をつけてください。
- iTunesライブラリの場所:エクスプローラーで「ミュージック」フォルダ内の「iTunes」を開きます。
- 設定ファイルのクリア:
AppData\Roaming\Apple Computer\iTunes
フォルダ内のXMLファイルを削除します。 - ライブラリ選択の起動:Shiftキーを押しながらiTunesを起動するとライブラリ選択画面が表示されます。
Windowsはファイルパスが隠しフォルダにあるケースが多いので、隠しファイル表示をオンにしておくと安心です。
AppleMusicを解約したら曲はどうなる?
- AppleMusicを解約したら曲はどうなる?
-
Apple Musicでライブラリに追加した曲やオフライン用にダウンロードしたものは、サブスク契約が切れると再生できなくなります。実際に音源ファイルは残りますが、再生時には「利用権がありません」というメッセージが出てしまいます。
ただし、iTunes Storeなどで購入した曲はDRMフリーなので、Apple Musicと別に所有権があるままです。解約してもこれらの曲だけは普通に再生できるので、手持ちの音楽を安心して楽しめます。
まとめ

ここまで紹介した手順を順に進めれば、iCloudミュージックライブラリへの再サインインとダウンロード設定の見直しで、雲と点線アイコンがサクッと消えます。
あとは再度曲をダウンロードすれば、いつでもすぐに再生スタンバイ完了です。ライブラリの小まめなバックアップも忘れずに、快適なミュージックライフを楽しんでください。