Macを使い始めたばかりで、Finderに表示されない隠しファイルが作業を邪魔して戸惑っていませんか?
このガイドでは、指先ひとつで隠しデータを表示するショートカットから、ターミナルを使った恒常設定、さらにクリックだけで切り替えられるクイックアクションの作り方まで、実際に動かして確かめた手順を丁寧にまとめています。
短い時間でMacの扱いがぐっと楽になるので、準備はマウスとキーボードだけで十分です。いっしょに画面を開きながら、一歩ずつ手を動かして、見えないファイルのストレスを今日のうちに解消しましょう。
Finderで隠しファイルを表示する具体的な手順

Finderで隠しファイルを見るには、主に2つの方法があります。サクッと切り替えたいときに便利なショートカットキーと、常に隠しファイルを表示させるターミナル設定です。プログラマーらしいちょっとしたコツも交えて紹介しますね。
- ショートカットキー:Finderをアクティブにして
Command
+Shift
+.
を押すと隠しファイルが一時的に表示されます。 - ターミナル設定:ターミナルで以下のコマンドを実行すると、隠しファイルが常に表示されるようになります。実行後はFinderを再起動してください。
ターミナルでのコマンドは以下のとおりです。初めてでも迷わないように、手順紹介ブロックで解説します。
キーボードショートカットでサクッと表示

Finderのウィンドウを前面に表示した状態でCommandキー+Shiftキー+ピリオドキーを同時に押すだけで隠しファイルの表示と非表示をパパッと切り替えられます。
一時的に隠しファイルをチラッと見たいときや、サクッと中身を確認したいときにぴったりです。プログラマーのちょっとしたコツとして、表示したままだと誤ってシステムファイルをいじってしまう可能性があるので、作業が終わったら同じショートカットで元に戻すと安心です。
①Finderを開いて表示したいフォルダを開く
DockやデスクトップにあるFinderアイコンをクリックして起動します。ウィンドウが開いたらサイドバーや上部のパスバーから、隠しファイルを確認したいフォルダへ向かいましょう。フォルダ名をダブルクリックすると、その場所が開きます。
②キーボードでCommand+Shift+ピリオドを同時に押す
Finderのウィンドウをアクティブにした状態でCommand+Shift+ピリオド(.)を同時に押します。隠しファイルが薄く表示されて、見えるように切り替わります。
③隠しファイルが半透明で現れることを確認する
ショートカット(⌘+Shift+.)を押したあと、Finderウィンドウ内のアイコンやファイル名が半透明になっているかを確認します。隠しファイルだけが透けて表示されるので、見分けがとても簡単です。
④もう一度Command+Shift+ピリオドを押して非表示に戻す
先ほどと同じキーを押すだけで、隠しファイルが元どおりFinderから隠れます。表示と非表示をサクッと切り替えたいときに便利です。
Finderがアクティブじゃないとショートカットが反応しないので、Finderのウィンドウを前面にしてから操作してください。
ターミナルで常に表示に切り替える

ターミナルからコマンドを一度実行すると、Finderを起動するたびに永続的に隠しファイルが見えるようになります。日常的に隠しファイルをチェックする機会が多いエンジニアやプログラマーにはぴったりです。
マウス操作を減らしてサクッと切り替えたいときや、隠しファイルの編集を繰り返すときに便利です。再度非表示に戻すのも同じコマンドでOKなので、気軽に試してみてください。
①Launchpadからその他を開きターミナルを起動する
DockのロケットマークをクリックしてLaunchpadを開きます。アイコンの中からその他フォルダを探してクリックすると、中にターミナルアプリが表示されるので、アイコンをクリックして起動します。
②defaults write com.apple.finder AppleShowAllFiles TRUEを入力しEnterを押す
ターミナルに以下を正確に入力してEnterキーを押します。
defaults write com.apple.finder AppleShowAllFiles TRUE
コピー&ペーストで入力ミスを防ぐと安心です。
この設定はFinderを再起動しないと反映されません。
③killall Finderを入力しEnterを押してFinderを再起動する
開いているターミナルにkillall Finder
と入力して、Enterキーを押します。
Finderのウィンドウが一瞬消えますが、すぐに自動で立ち上がるので慌てなくて大丈夫です。
④Finderが再表示され隠しファイルが常に見えることを確認する
Finderが自動で再起動し、隠しファイルが常に表示されるようになります。デスクトップや任意のフォルダを開き、「.DS_Store」や「.bash_profile」などドットで始まるファイルが見えているか確認しましょう。
もし隠しファイルが見えない場合は、DockのFinderアイコンをOptionキーを押しながら右クリックし「再度終了」を選択すると、設定が確実に反映されます。
⑤元に戻すときはAppleShowAllFiles FALSEを設定しFinderを再起動する
隠しファイルを再び非表示に戻すには、Finderの設定を書き換えてから起動し直します。
ターミナルを開いて、以下のコマンドを入力してください。
defaults write com.apple.finder AppleShowAllFiles FALSE
続けて、変更を反映させるためにFinderを再起動します。
killall Finder
Finderが自動で再起動しない場合は、アップルメニューの「強制終了」からFinderを選んで手動で再起動してください。
Automatorで隠しファイル表示用のFinderクイックアクションを作る

Finderを開くたびにターミナルを立ち上げるのは少し面倒ですよね。Automatorを使えば、隠しファイル表示用のクイックアクションをドラッグ&ドロップで簡単に作成できます。動作はサクサクで、Finderのサービスメニューからすぐ呼び出せるので、効率アップにぴったりです。
- ターミナルのコマンドを覚えなくても隠しファイルを切り替えられる
- 作成したクイックアクションはFinderのコンテキストメニューに常駐
- キーボードショートカットに割り当てればワンクリックで表示/非表示を切り替えられる
①Automatorを開いて新規ドキュメントをクイックアクションで作成する
DockやFinderの「アプリケーション」フォルダからAutomatorを探すか、Spotlight(⌘+スペース)で「Automator」と入力して起動します。
起動後に表示されるテンプレート選択画面で「クイックアクション」をクリックして「選択」を押します。このクイックアクションがFinder上の操作にリンクします。
②シェルスクリプトを追加し表示切替コマンドを入力する
ホームディレクトリにbinフォルダがまだない場合は作成します。
mkdir -p ~/bin
お好みのテキストエディタでtoggle_hidden.shを開き、以下の内容を貼り付けて保存します。
#!/usr/bin/env bash flag=$(defaults read com.apple.finder AppleShowAllFiles) if [ “$flag” = “0” ]; then defaults write com.apple.finder AppleShowAllFiles -bool true else defaults write com.apple.finder AppleShowAllFiles -bool false fi killall Finderスクリプトに実行権限を与えて、いつでも呼び出せるようにします。
chmod +x ~/bin/toggle_hidden.sh
一度端末にパスが通っていれば、以下のコマンドで表示切替がすぐ行えます。
~/bin/toggle_hidden.sh
③保存してサービスに名前を付けFinderを再起動する
⌘+Sを押してサービスを保存します。わかりやすい名前を付けると後で管理しやすく、例えば「ShowHiddenFiles」などが便利です。
保存後はFinderを再起動して設定を反映します。DockのFinderアイコンをoptionキーを押しながら右クリックして「再度開く」を選ぶか、ターミナルでkillall Finder
を実行すると簡単です。
④右クリックメニューからクイックアクションを選び隠しファイルを切り替える
Finderで隠しファイルを表示したいフォルダやデスクトップの何もない場所を見つけたら、そこを右クリックしてみましょう。あらかじめAutomatorで作成しておいた「隠しファイル表示切替」クイックアクションがサクッと現れます。
表示したい場所(フォルダや背景)をCtrlキーなしで右クリックします。
メニュー内の「隠しファイル表示切替」を選ぶと、隠しファイルが表示・非表示に切り替わります。
この方法なら毎回キーボードを使わずにFinder上で直感的に隠しファイルを切り替えられます。
隠しファイルを使ってMac環境をもっと快適にする応用アイデア

標準では触れにくい隠しファイルを活用すると、外見だけでなく裏側からMacを自分好みにチューニングできます。ここでは実体験を交えながら、隠しファイルを使った便利な応用アイデアをまとめて紹介します。
応用アイデア | 活用メリット |
---|---|
Dockの自動整理 | 隠し設定ファイルにショートカットをまとめて登録し、不要アプリを自動で隠すことでスッキリ操作性アップ |
ターミナルテーマ同期 | 隠しディレクトリにカラースキームを保存し、複数Macで同じ見た目を即反映できる |
システムログのカスタム監視 | 隠しログファイルをリアルタイムでチェックし、不具合発生時に自動通知する仕組みを構築 |
自動起動スクリプト管理 | 隠しフォルダにスクリプトをまとめておけば、起動時の処理を柔軟に追加・削除しやすい |
Finderのプレビュー拡張 | プレビュー設定ファイルを編集して、特定拡張子のサムネイル表示を最適化 |
これらの応用アイデアを導入すると、普段は見えない部分からMacの使い勝手がグッと上がります。次の章では、それぞれの具体的な手順をわかりやすく解説します。
dotfileを編集してターミナルの見た目と動きを変える

ターミナルの隠れた設定ファイル(dotfile)をいじると、毎日眺める黒い画面がグッと楽しくなります。プロンプトの色や情報表示をカスタマイズして、今どのブランチにいるのか、時刻やホスト名をサッと確認できるようにできます。
さらに、よく使うコマンドをエイリアス(alias)として登録すれば、長いコマンドを短い文字列で実行できるのでキーボード操作の手間が減ります。開発の効率アップを実感しながら、自分好みの見た目と動きを手に入れるのにぴったりの方法です。
ホームフォルダで.vimrcや.zshrcを開き好みの設定を追加する
隠しファイルが見える状態のホームフォルダで.vimrcや.zshrcをダブルクリックして、好きなテキストエディタで開きます。
設定ファイルにプログラマーならではの便利な例を追加してみましょう。たとえば、syntax on
でシンタックスハイライトを有効化したり、alias ll='ls -la'
でエイリアスを作ったりできます。
syntax on
set number
alias ll='ls -la'
export EDITOR=vim
ターミナルで変更をすぐに反映させるには、source ~/.zshrc
やsource ~/.vimrc
を実行しましょう。エディタを再起動してもOKです。
.gitignoreを可視化してプロジェクト管理を楽ちんにする

プロジェクト内に散らばった.gitignoreを開くたびに「あれ?このパターンどこで書いたっけ…」と迷ったことはありませんか。可視化しておくと、どのフォルダにどんな無視設定があるかひと目でわかり、余計な確認作業がグッと減ります。
たとえばVSCodeの拡張機能を使えば、.gitignoreの各行に色分けされたアイコンが表示され、パターンごとに折りたたみもできるようになります。視覚的に整理されると、チームメンバーへの説明もスムーズになります。
プロジェクトが大きくなるほど無視設定は増えがちですが、可視化しておけば「本来無視すべきだったけどコミットされちゃった」なんてミスも未然に防げます。複数の.gitignoreをまとめて確認するのが手間に感じるときこそ試してみてください。
プログラマーらしいちょっとしたコツとしては、一度可視化ツールで全体像を把握したあと、重要なパターンにコメントを付け足しておくこと。あとから見返したときに「どうしてこのフォルダは除外したんだっけ?」という疑問が減ります。
プロジェクトフォルダで.gitignoreを直接ドラッグして編集アプリで開く
Finderでプロジェクトフォルダ内にある.gitignore(隠しファイル)が表示されていることを確認してください。表示されていない場合は⌘+Shift+.(ピリオド)で隠しファイルを見えるようにします。
.gitignoreアイコンをそのままお目当てのテキストエディタ(たとえばVisual Studio CodeやTextEdit)にドラッグ&ドロップします。
エディタが起動していれば、ウィンドウ上でドロップするとすぐにファイルが開きます。エディタが閉じている場合は自動的に起動してロードされるはずです。
VS Codeならサイドバーにドロップするとタブが整頓されやすく、複数プロジェクトを同時に触るときに便利です。
不要なキャッシュを削除してストレージをすっきり保つ

気づかないうちに増えていくキャッシュは、ストレージのちょっとした「隠れたお荷物」です。アプリやブラウザが保存した一時ファイルは、使い続けるほどたまっていき、気づいたら数GBに達していることもあります。
定期的に不要なキャッシュを取り除くと、ディスクの空き領域を確保できる上、Finderの動きが軽くなるなどの嬉しい効果もあります。開発中に大量のファイル操作を繰り返すと、キャッシュが膨れやすいので、特にプログラミング作業をしている人にはおすすめのメンテナンスです。
Library内のCachesフォルダを表示して古いキャッシュをゴミ箱に入れる
ライブラリ内のCachesフォルダは普段隠れているので、Go to Folder機能で直接開いていきます。
Finderで⌘+⇧+Gキーを押して“フォルダの場所を入力”に~/Library/Caches
と入れ、Enterキーを押します。
表示されたフォルダをリスト表示にし、ウィンドウ上部の“表示”→“表示オプションを表示”で“更新日時”順に並べ替え、古いフォルダを選択します。
選択したキャッシュフォルダをドラッグしてゴミ箱に移動します。不要になったらゴミ箱を空にしましょう。
アプリが起動中のキャッシュを削除すると動作がおかしくなる場合があります。必ず終了後に操作してください。
よくある質問

- Finderで隠しファイルが表示されない理由は何ですか?
Finderの設定には隠しファイルを普段見せないようにする仕組みがあって、ショートカットキーやコマンドを使わないと表示されないようになっています。最初に設定を確認するときは、思わず「どこ行ったの?」となりがちですが、設定さえ覚えればスムーズに扱えます。
- 隠しファイルを表示してもMacに悪影響はありますか?
表示だけならシステムには影響ありません。ただし、誤って重要なファイルを移動や削除すると動作に支障が出る場合があります。見えるようになったら、名前の先頭にピリオドが付いているファイルは触らないように注意すると安心です。
- 一時的に隠しファイルを表示して、すぐに元に戻す方法はありますか?
表示と非表示を切り替えるには同じショートカットキー(Command+Shift+.(ドット))を押すだけです。作業が終わったらもう一度同じキーを押す習慣をつけると、隠しファイルがいつの間にか残る心配が減りますよ。
- ターミナルを使わずに隠しファイルを扱うコツはありますか?
ターミナルコマンドが苦手な人は、Finderのショートカットを活用すると手軽です。隠しファイルが見えたら、ドラッグ&ドロップで別フォルダにコピーするなどマウス中心で動かすとミスも減ります。
隠しファイルを表示してもMacは壊れない?
隠しファイルを表示するだけなら、Macのシステムそのものが壊れることはありません。Finderがファイルの「見えない属性」を切り替えているだけなので、表示操作はとても安全です。ただし、表示された隠しファイルを消したり名前を変えたりすると、システムやアプリの動作に支障をきたすことがあるので、不安な場合は操作前にバックアップを取っておくと安心です。
ターミナルのコマンドを打ち間違えたときはどうする?
打ち間違えに気づいたときは、まず深呼吸して落ち着いてください。上下キーでコマンド履歴を呼び出し、左右キーでカーソルを目的の位置に移動してミスを優しく直しましょう。
それからTabキーを使うと、ファイル名やコマンド名を自動で補完してくれるのでスペルミスを減らせます。前に実行したコマンドをそのままもう一度使いたいときは!!
が便利です。
もしたくさんコマンドを試していて探しにくいときは、history
コマンドで一覧を表示してから番号を指定して再実行もできます。慣れないうちはこれで遊び感覚で練習してみてください。
ショートカットが効かないときのチェックポイントは?
ショートカットが反応しないときは、次のチェックポイントをひとつずつ確認しましょう。
- Finderウインドウが最前面に表示されているか確認する。
- キーボード入力ソースが日本語以外になっていないかチェックする。
- FnキーやControlキーがロック状態になっていないか確かめる。
- システム環境設定>キーボード>ショートカットで該当項目が有効か確認する。
- 他のアプリが同じショートカットを上書きしていないか調べる。
- macOSを最新バージョンにアップデートして、再起動してみる。
Automatorのクイックアクションがメニューに出てこない?
- Automatorのクイックアクションがメニューに出てこない?
Automatorで作ったクイックアクションがFinderのコンテキストメニューに現れないときは焦りますよね。実は設定や保存先、再読み込みのひと手間がポイントになります。
まずシステム環境設定から「拡張機能」を開いて「クイックアクション」が有効になっているかチェックしてください。ここでチェックが外れているとサービスメニューにそもそも表示されません。
次にAutomatorでの保存設定です。ワークフローの〈サービス〉または〈クイックアクション〉として保存し、出力先が「~/Library/Services」になっているか確認しましょう。別の場所に保存するとFinderが読み込んでくれません。
最後にメニューの再読み込みです。ターミナルで以下のコマンドを実行するとFinderがリフレッシュされ、サービスメニューに反映されやすくなります。
killall Finderこれで大抵の場合はメニューにクイックアクションが表示されます。もしそれでも出てこないときは、Automatorで「受け取る入力」が適切(例:ファイルまたはフォルダ)に設定されているか再確認してください。
外部ドライブでも同じ方法で隠しファイルを見られる?
外部ドライブをMacに接続してFinderで開いている状態で⌘+Shift+.(ドット)を押せば、内蔵ディスクと同じように隠しファイルが見えるようになります。
これはFinderレベルの表示切り替えなので、APFSやHFS+でフォーマットした外付けSSDやUSBメモリだけでなく、exFATやNTFS(読み込み専用)のボリュームでも同じ操作で隠しファイルを扱えます。
ネットワーク共有フォルダをマウントしている場合は、接続状況やプロトコルによって反映まで数秒かかることがあります。
まとめ

Finderで隠しファイルを表示する方法はとてもかんたんです。まずはキーボードで⌘+Shift+.を押せば、一時的にファイルやフォルダが見えるようになります。さらにターミナルコマンドで常に隠しファイルを表示したり非表示に切り替える設定を作っておくと、毎回操作を覚える手間が減ります。
この記事で紹介した手順をおさらいすると、操作はたったのふたつです。キーボードショートカットで瞬時に切り替える方法と、ターミナル設定で永続的に表示を固定する方法です。どちらもプログラマー目線のちょっとしたコツを交えて説明したので、隠しファイルの扱いがぐっとラクになりますよ。
これで見えないファイルに困ることはもうありません。新しいプロジェクトでも、不意なトラブルでも、いつでもスムーズにファイルを操作できるようになったら自信がつきますね。ぜひ今日から活用してみてください。