Macを使いながら作業に没頭すると、いつスクリーンセーバーが動き出すのか時間設定がうまくいかずに戸惑うことはありませんか?
この記事では、システム設定での基本操作からターミナルを用いた秒単位の調整まで、画面を開く場所やクリックの順番を一歩ずつ示し、集中を切らさずに快適なMac環境を整える方法をお伝えします。
知りたいポイントを押さえれば、会議前に焦ってロックを外す手間も、動画書き出し中に画面が暗くなる心配もなくなりますので、ご自身の作業スタイルに合うタイミングをすぐに試して快適さを実感してみてください。
まずは「何分で動き出すか」を変えてみよう!Macスクリーンセーバー時間を好みに合わせる手順

Macでスクリーンセーバーが自動で現れるまでの時間は、大きく分けて2つの方法で変えられます。
- システム設定からざっくり変更:macOS標準の「システム設定」→「デスクトップと画面セーバー」画面で、ドロップダウンから好みの待ち時間を選べます。
- ターミナルでこまかく設定:
defaults write
コマンドを使えば秒単位でスクリーンセーバー開始時間を指定でき、スクリプト化もラクラクです。
どちらの方法も手順はシンプルです。まずはシステム設定のUIを触ってみて、もっと細かくカスタマイズしたくなったらターミナル版にチャレンジしてみると、エンジニアらしい気分転換になりますよ。
システム設定から時間を変える定番ルート

パソコンの設定画面からサクッと時間を変えたいときには、システム設定(以前の「システム環境設定」)が頼れる相棒です。特別なアプリを入れずに、いつもの設定画面で「デスクトップとスクリーンセーバー」→「スクリーンセーバー」タブを開くだけで、何分でスクリーンセーバーが動き出すかを直感的に指定できます。
プログラマーの体験から言うと、OSアップデートで仕様が変わる心配もなく、安定した挙動が期待できるのがうれしいポイントです。とくに業務中にちょっと席を離れたり、集中モードを切り替えたいときなど、手軽にオン・オフを切り替えたい場合にぴったりの方法です。
①アップルメニューからシステム設定を開く
画面の左上にあるAppleマークをクリックします。
表示されたメニューから「システム設定」を選ぶと設定ウィンドウが立ち上がります。
プログラマー目線の小ワザ:⌘+スペースでSpotlightを呼び出し「システム設定」と打ち込むと、手早く移動できます。
②左サイドバーのスクリーンセーバーをクリック
画面左側のサイドバーを上から下までスクロールして「スクリーンセーバー」を探します。見つかったらその項目をクリックしてください。クリックすると右側にスクリーンセーバーのプレビューや設定項目が表示されます。
③右ペインの開始までの時間ポップアップで好みの分数を選ぶ
「開始までの時間」の右側にあるプルダウンをクリックするとポップアップが開きます。1分・5分・10分などお好みの分数を選んでください。
プログラミング作業中に画面が暗くなるのを防ぎたい場合は長め、コーヒーブレイク中だけ画面を休ませたいときは短めの時間を選ぶと使いやすく感じました。
④ウインドウを閉じて自動保存を確認する
まずはスクリーンセーバーの設定画面左上にある赤い「閉じる」ボタンをクリックしてウインドウを閉じます。
設定は自動的に保存されるので、保存ボタンは不要です。
念のため再び設定画面を開き、待機時間を過不足なく設定できているかスクリーンセーバーの起動タイミングでチェックしましょう。
ターミナルで秒単位のこだわり設定をする冒険ルート

この方法ではターミナルからdefaults write com.apple.screensaver idleTime
コマンドを使い、秒単位でスクリーンセーバーが起動するまでの時間を調整できます。GUIの「1分刻み」では細かすぎる調整ができない場合や、プレゼンやテストでピッタリの秒数を指定したいときにピッタリです。プログラマーらしくスクリプトにまとめて複数台へ一気に設定を反映したり、killall -HUP Dock
などで即時に変更を確認できるのも頼もしいポイントです。
①Launchpadからその他フォルダのターミナルを開く
DockのLaunchpadアイコンをクリックするか、トラックパッドで親指と3本の指を合わせてピンチすると、アプリ一覧が開きます。
表示された画面で「その他」フォルダを探してクリックします。
フォルダが開いたら「ターミナル」アイコンをクリックすると、新しいウィンドウでターミナルが立ち上がります。
もしフォルダ内が多くて見つけにくいときは、Launchpad上部の検索フィールドに「terminal」と入力すると素早く絞り込めます。
②defaults write com.apple.screensaver idleTime 秒数を入力する
ターミナルで次のコマンドを入力してスクリーンセーバーが動き出すまでの時間を秒数で指定します。設定はすぐに上から書き換えられるので安心して試せます。
defaults write com.apple.screensaver idleTime 300
ここでは300(5分)を例にしています。好きな秒数に変えて Enter キーを押してください。sudo は不要です。
③killall cfprefsdで設定を即反映させる
画面下のDockやLaunchpadからターミナルを開いてください。
以下のコマンドを入力して、環境設定デーモン(cfprefsd)を再起動します。変更した設定がすぐ反映します。
killall cfprefsd
ターミナルで「No matching processes 終了」などと出ても問題ありません。その場合は既にcfprefsdが自動で再起動している状態です。
時間設定をマスターしたらもっと便利!KenS流スクリーンセーバー活用アイデア

Mac OS Sonoma (14)ではスクリーンセーバーを時間設定と組み合わせることで日常がもっと楽しくなります。ここでは実際によく使っているKenS流のアイデアをいくつかまとめました。
アイデア | 活用シーン | 得られるメリット |
---|---|---|
デイリームード切替 | 朝昼夜で背景風景を自動変更 | 時間帯に合わせた気分転換 |
ポモドーロタイマー風 | 25分作業→スクリーンセーバー起動→5分休憩 | 集中力とリフレッシュのバランス向上 |
写真アルバムスライド | お気に入り写真を定期的に表示 | ひと息タイムに心温まるひとコマ |
雨音瞑想モード | 雨音アプリと連携し休憩時に再生 | リラックス効果アップ |
これらはすべて時間設定を工夫するだけでスタートできます。お好みの時間帯に合わせて切り替えを試してみると、作業効率やリラックスタイムがより充実します。
- 時間帯別の風景フォルダを用意する
- ショートカットアプリで自動化設定を組む
- 音声やアニメーションと組み合わせて多感覚に楽しむ
フォトアルバムを選んで作業スペースをお気に入りギャラリーにする

フォトアルバムをスクリーンセーバーの素材にするには、Macの設定画面で好きなアルバムを指定するだけです。これだけで作業中のデスクトップが自分だけのギャラリーに早変わりします。
選んだアルバムの写真がランダムで表示されるので、作業の合間にふと目に入る風景や思い出の一枚でリフレッシュできます。季節ごとの風景アルバムや旅行写真をまとめたコレクションなどを活用すると、いつでも心地よい雰囲気が楽しめます。
- 好きな写真だけを厳選:あらかじめ用意したアルバムを使えば、本当にお気に入りの一枚だけを表示できます。
- 自動反映で手間いらず:アルバムに写真を追加すると、すぐに新しい画像がスクリーンセーバーに反映されます。
- 気分転換に最適:画面が切り替わるたびにちょっとした刺激になるので、長時間作業の合間の休憩にもぴったりです。
スクリーンセーバー設定画面でソースを写真ライブラリに切り替える
スクリーンセーバー設定画面の中央あたりにある「ソース」欄をクリックします。
開いたメニューから「写真ライブラリ」を選ぶと、自分のライブラリ内の画像がスクリーンセーバーに使われるようになります。
写真が多い場合は、使いたいアルバムをあらかじめ写真アプリで作っておくと目的の画像をすばやく選べます。
表示スタイルとシャッフルを決めて保存する
「システム設定」→「デスクトップとスクリーンセーバー」を開いたら、上部の「スクリーンセーバー」タブを選びます。左側のリストから気になるスタイルをクリックすると、右側にプレビューが流れるので、雰囲気を確かめながら選んでみてください。
写真やスライドショーを使うスタイルを選んだら、プレビューの下にある「オプション」をクリックします。ここで表示するアルバムを指定したり、「スライドをシャッフル」をオンに切り替えると、毎回違う順番で写真が流れて新鮮な気持ちになれます。
設定は即時反映されるので、好みが決まったらウィンドウを閉じて完了です。閉じるだけでちゃんと保存されるので、次回からお気に入りのスタイルで楽しんでください。
ホットコーナーと組み合わせてワンタッチで即ロックする

ホットコーナーを活用すると、マウスカーソルを画面の隅へ動かすだけで即座にロックできるようになります。キーボードショートカットを探す手間がなく、急な来客やちょっと席を外すときもスムーズに画面を守れます。
設定方法はとてもシンプルです。システム設定の“デスクトップとDock”を開き、ホットコーナーのオプションから好きな隅に“スクリーンセーバーを開始”または“画面をロック”を割り当てるだけ。動作確認もすぐにできるので、安心して使い始められます。
慣れないうちは誤動作しやすいので、普段あまり使わない隅を選ぶのがポイントです。個人的には左下隅を使うと、マウス移動のクセで誤発動しにくくておすすめですよ。
システム設定のデスクトップとDockでホットコーナーを開く
画面左上のアップルメニューをクリックしてシステム設定を開きます。次にサイドバーのデスクトップとDockを選ぶと、ウィンドウ下部にホットコーナーの設定エリアが表示されます。
希望のコーナーにスクリーンセーバー開始を割り当てる
Dockの歯車マークからシステム設定をクリックして起動します。
左サイドバーに並ぶ項目からデスクトップとスクリーンセーバーをクリックします。
右下にあるホットコーナー…ボタンをクリックして設定画面を呼び出します。
ポップアップで表示された四隅の中から割り当てたいコーナーをクリックし、プルダウンでスクリーンセーバーを開始を選びます。その後「完了」を押して設定を保存します。
ホットコーナーはマウスをそっと寄せるだけで動くので、知らないうちに画面が暗くなることがあります。
バッテリー使用時だけ短めタイマーにして節電する

外出先でMacをバッテリー駆動しているときは、画面を少しでも早く休ませて電力を節約したいですよね。
そこでバッテリー使用時だけスクリーンセーバーがすばやく起動するようにタイマーを短く設定すると、画面の消費電力をグッと抑えられます。電源につないだときは普段のゆったり設定を保つと、作業中の邪魔にもなりません。
プログラマーならではの裏ワザとしては、Automatorやシェルスクリプトを使って電源状態をチェックし、defaults write com.apple.screensaver idleTimeコマンドでタイマーを自動切り替えする手もあります。コードを一度用意しておけば、あとは気にせずバッテリー長持ちライフがかないます。
システム設定のロック画面で電源接続時とバッテリー時の時間を分けて調整する
電源につないだときとバッテリーで使うときとでスクリーンセーバーが動き出す待ち時間を自動で切り替えられるように、まずは電源状態を判定するシェルスクリプトと、それを定期実行するランチエージェントを用意します。
ターミナルでホームディレクトリに移動して、任意のフォルダを作ります。ここでは~/scripts
とします。
mkdir -p ~/scripts
続いて、~/scripts/change_ss.sh
を作り、中に電源判定と設定変更のスクリプトを書きます。
cat > ~/scripts/change_ss.sh <<'EOS'
#!/bin/bash
# 電源判定
if pmset -g ps | grep -q "AC Power"; then
# AC接続時 10分(600秒)
defaults -currentHost write com.apple.screensaver idleTime -int 600
else
# バッテリー時 5分(300秒)
defaults -currentHost write com.apple.screensaver idleTime -int 300
fi
# 設定反映用
killall cfprefsd
EOS
最後に実行権限を付けておきます。
chmod +x ~/scripts/change_ss.sh
次に~/Library/LaunchAgents/com.user.change_ss.plist
を作成し、スクリプトを定期実行するようにします。ここでは60秒ごとにチェックします。
cat > ~/Library/LaunchAgents/com.user.change_ss.plist <<'EOS'
Label
com.user.change_ss
ProgramArguments
/Users/あなたのユーザー名/scripts/change_ss.sh
StartInterval
60
RunAtLoad
EOS
作成したplistをLaunchAgentとして登録して有効化します。
launchctl load ~/Library/LaunchAgents/com.user.change_ss.plist
スクリプトのパスはユーザー名部分をご自身の環境に合わせてください。
よくある質問

- スクリーンセーバーが設定した時間どおりに起動しません
-
システム環境設定の省エネルギー設定でディスプレイをスリープさせる時間がスクリーンセーバーより短いと、先にスリープモードになってしまいます。スクリーンセーバーを動かしたい場合は、省エネルギーでディスプレイスリープを長めに設定すると確実です。
- スクリーンセーバーの後に自動でログイン画面へ切り替えるには
-
セキュリティとプライバシー設定で「スリープやスクリーンセーバ開始後にパスワードを要求」を有効にすると、スクリーンセーバー終了時にすぐロック画面になります。実際に使ってみると、短い時間でロックすると作業の合間に何度も解除が必要になったので、5分以上に設定すると快適でした。
- ターミナルからスクリーンセーバー起動までの時間を確認したいです
-
プログラマー視点ではターミナルで設定値をチェックすると確実です。
defaults -currentHost read com.apple.screensaver idleTime
表示された数値を60で割ると分に変換できるのでわかりやすいです。
スクリーンセーバーが設定時間より早く始まるのはなぜ?
スクリーンセーバーの開始時間はシステムが「キーボードやマウスに触れていない」と判断したタイミングで動き始めます。ただ設定した「○分」はあくまで目安で、バックグラウンドで動く通知や省エネ機能と重なると、実際のアイドル時間がずれることがあります。
たとえばプログラムをコンパイル中やファイル同期中は、画面操作がなくてもシステムが「作業中」と認識しません。そのため設定時間より早くアイドル判定され、思ったより速くスクリーンセーバーが立ち上がるケースがよくあります。
また「ホットコーナー」でスクリーンセーバー起動を割り当てていると、カーソルを端に寄せた瞬間にすぐ始まってしまいます。うっかり触れているだけで動き出すので、設定時間とのギャップを感じやすくなります。
スリープとの違いって何?
スクリーンセーバーは文字どおり画面保護のために画像やアニメーションを表示しているだけで、Mac自体は動いたままです。バックグラウンドでダウンロードや音楽再生を続けられるのがポイントです。
一方スリープは画面もプロセッサも休止状態になり、バッテリー消費を大幅に抑えられます。ただし動作中のアプリは一時停止するので、復帰するときにウィンドウが再読込されることがあります。
ターミナルで入れた数値を元に戻すには?
ターミナルでスクリーンセーバーの待ち時間=idleTimeを変更したあとに、元の数値に戻したくなることってありますよね。ボタン探しに迷わずに、ターミナル上だけでさくっとリセットできる方法があります。
「defaults delete com.apple.screensaver idleTime」を実行すると、カスタム設定が消えてmacOS標準の待ち時間(約20分※OSによって変わる)に戻ります。余計なクリックなしで元に戻せるので、設定をいじり倒したあとにも安心して使える方法です。
外部ディスプレイごとに別々の時間を決められる?
- 外部ディスプレイごとに別々の時間を決められる?
-
Macの標準設定では接続しているディスプレイすべてに同じスクリーンセーバー起動時間が適用されます。残念ながらシステム環境設定だけで個別に秒数を変えることはできません。プログラマー目線の裏ワザとしては、外部ユーティリティを使ってスリープ抑制やスクリーンセーバー無効化をディスプレイごとに制御する方法があります。たとえば「Amphetamine」などで特定ウィンドウだけ動作を維持したり、AppleScript+自作メニューから表示先を判別してスクリーンセーバー設定を切り替えるスクリプトを組むと、それっぽい動きを再現できます。
古いmacOSでも同じ手順で大丈夫?
古いmacOSでもほとんど同じ手順で設定できます。バージョンによって「システム環境設定」のアイコンやウインドウのデザインが変わることはありますが、「デスクトップとスクリーンセーバー」(または「デスクトップと Dock」)を開き、「開始までの時間」を選ぶ流れは変わりません。
まとめ

ここまで説明してきたように、Macのスクリーンセーバー起動までの待ち時間は、システム設定の「ロック画面」で好きな秒数・分数に簡単に変更できます。また、プログラマーならではの小技として、〈strong〉ホットコーナーやターミナルのdefaultsコマンドを使う方法を覚えておくとさらに便利です。
これでスクリーンセーバーの時間調整は完璧です。さっそく自分のスタイルに合わせて設定を変えて、より快適なMacライフを楽しんでください。