夜寝る前にAppleミュージックでお気に入りのプレイリストを流しながらうとうとしているとき、タイマーで自動停止させたいのに方法がわからず困ることはありませんか。
ここではMacに標準で備わる時計アプリやショートカット機能、さらにコマンドを組み合わせた応用まで、段階的に試せる手順を一つひとつ丁寧にまとめています。覚えておくと外部アプリを入れなくても安心して音楽を流しっぱなしにでき、作業や就寝のリズムが整います。
さっそく本稿のステップに沿って設定し、好きな曲が気持ち良く終わる静けさを体験してみませんか。初めての設定でも迷わず行えるように図や吹き出しでサポートしていますので、数分後には快適なオートストップ環境が手に入ります。
Appleミュージックを決めた時間で止める具体的な手順

Appleミュージックを決めた時間で止めるにはいくつかの方法があります。ここでは標準の時計アプリを使う方法から、ショートカットやターミナルスクリプトで自動化するプログラマーならではのテクニックまで、初心者でも迷わず進められる手順を紹介します。
- 時計アプリのタイマーを使う:再生終了後にミュージックを自動停止できる手軽な方法
- ショートカットアプリを活用する:好きな時間を細かく設定して手動操作なしで実行
- ターミナル+launchdで自動化:プログラマー向きの本格派、スケジュール管理をさらに自由に
自分の使い方に合わせて選べば、夜の寝落ち対策から作業中のBGM切り替えまで、スッと使えて便利です。
Clockアプリのスリープタイマーを使う

Clockアプリのスリープタイマーを使うと、追加のソフトを入れなくても音楽を自動で止められます。標準機能なので、起動も設定もサクッと完了するお手軽さが魅力です。
タイマー終了後は再生がピタリと止まるので、寝落ちしてしまっても安心です。バッテリー消費を抑えたいときや、余分な操作を減らしたい初心者さんにもぴったりな方法です。
①Launchpadで時計を開く
まずDockのLaunchpadアイコンをクリックします。画面いっぱいにアプリが並ぶので、上部の検索バーに時計と入力してください。Clockアプリのアイコンが絞り込まれるので、それをクリックすれば時計が立ち上がります。
②タイマーを選んで時間を設定
時計アプリが開いたら下部にあるタイマータブをクリックします。
時・分・秒のホイールが表示されるので、寝落ちまでの時間をそれぞれ回して設定してください。
設定した時間のまま開始ボタンを押し忘れると音楽が止まらないので要注意です。
③アラーム音の代わりに再生停止を選ぶ
タイマー画面の「タイマー終了時」をクリックすると、アラーム音を選ぶリストが開きます。
リストを一番下までスクロールして再生停止を選んでください。これでタイマーが終わると音楽が自然にストップします。
もし「再生停止」が選択できないときは、システム環境設定→セキュリティとプライバシー→オートメーションでClockアプリにミュージック操作の権限があるか確認しましょう。
④Appleミュージックで好きな曲を再生
DockかLaunchpadからAppleミュージックを開きます。寝落ちタイマーをセットする前に、まずはお気に入りの曲を呼び出しましょう。
画面左上の検索バーをクリックして、再生したい曲名やアーティスト名を入力します。候補が表示されたら、そのまま曲名をダブルクリックしてみてください。
画面右側の再生ボタンを押すと、心地よいサウンドがスッと流れ始めます。寝落ち前のリラックスタイムにピッタリの一曲を選んでください。
- Spotlightで起動:⌘+スペースで「ミュージック」と入力して即起動
- 再生/一時停止:Spaceキーですぐに操作できるので、手元操作もラクラク
⑤時計の開始ボタンでタイマースタート
画面右下の緑色の開始ボタンをクリックするとタイマーが動き出します。
カウントダウン中はウィンドウを閉じてもバックグラウンドで動き続け、設定時間になると通知でお知らせします。
ショートカットAppでオリジナルタイマーを作る

ショートカットAppを使うと、あなただけのオリジナルタイマーを自由に作り込めます。標準のスリープタイマーでは選べない細かい時間設定や、音楽再生を止めるタイミングを自在にカスタマイズできるのが魅力です。
- 好きな時間に設定可能:数分単位から好きなだけ長い時間まで、タイマーを細かく調整できます。
- Siri呼びかけで起動:声だけでタイマー開始や停止ができて、寝落ち直前でも手軽に操作できます。
- 複数パターンを保存:就寝前用やリラックスタイム用など、用途別にショートカットを作り分けておけます。
音楽停止やシステムアラートを組み合わせれば、眠りをジャマせずにそっと再生を止める仕組みが手に入ります。
①ショートカットAppを起動し新規ショートカットを追加
まずはショートカットAppを立ち上げて、新しいタイマー作りの下準備をしましょう。Spotlight(command+space)で「ショートカット」と打つと、パッと開けて便利です。
アプリが開いたら画面右上の+ボタンをクリックして、新規ショートカットの編集画面を表示させます。
ショートカットAppを起動したら、画面右上の+アイコンをクリックして新規ショートカットの編集画面を開きます。
②アクションでミュージックの再生停止を検索して追加
ショートカットの編集画面にある「アクションを検索」フィールドをクリックして、「ミュージックの再生停止」を探します。
画面上部の検索フィールドをクリックしてから「ミュージック」と入力すると、ミュージックアプリに関連するアクションが絞り込まれます。
絞り込まれた一覧から「ミュージックの再生停止」をクリックすると、自動的にショートカットにアクションが追加されます。
初めてこのアクションを使うときはミュージックアプリへのアクセス許可が求められることがあります。画面の案内にしたがって許可をおこなってください。
③待機アクションを入れて分数を設定
ショートカットの検索バーに待機と入力して、表示された「待機」アクションをドラッグでワークフローに追加します。
追加されたアクションの時間欄をクリックして、停止したいまでの時間を分単位で入力します。たとえば20分にすると、そのあと自動で待機が終わります。
待機時間はいつでもタップして変更できるので、気分や状況に合わせて柔軟に調整してください。
④名前を付けてDockにピン留めする
Finderで先ほど保存した「ミュージック停止タイマー.app」を探します。
アプリアイコンをクリックしてEnterキーを押し、新しい名前「寝落ちタイマー」に変更します。
Dockの右側エリア(アプリ切り替え列から離れた部分)に、リネームしたアプリをドラッグ&ドロップします。
これでいつでもワンクリックで寝落ちタイマーを起動できるようになります。
アプリを移動するとDockから外れるので、保存場所は固定しておきましょう。
⑤再生後にショートカットをワンクリック
音楽が再生されたら画面上部のメニューバーにあるショートカットアイコンをクリックしてください。
リストから先ほど作成した「寝落ちタイマー」を選ぶだけで即実行できます。
プログラマーのコツとしてショートカットアプリの設定でキー割り当てを行うとワンクリックではなくキーボード操作だけで起動できるようになります。
ターミナルでタイマーコマンドを走らせる

ターミナルを開いて「sleepコマンド+AppleScript」を使うと、余計なアプリを入れずにすぐに音楽を止められます。コマンド一行で完結するので、プログラマー気分でサクッとタイマー設定ができます。
この方法のいいところは、バックグラウンドで実行できるからターミナルを閉じても大丈夫なことと、スクリプト化してショートカットに登録すれば毎回コピペ不要なところです。ちょっとだけコードに触ってみたい人におすすめです。
①アプリケーションのユーティリティからターミナルを開く
DockのFinderアイコンをクリックしてFinderを開き、サイドバーの「アプリケーション」をクリックします。
アプリケーション一覧を下までスクロールし、「ユーティリティ」フォルダをダブルクリックします。
ユーティリティフォルダ内の「ターミナル.app」をダブルクリックすると、コマンド入力用の黒いウィンドウが開きます。
②pmsetコマンドでスリープまでの秒数を入力
ターミナルを開いて、スリープまでの秒数を指定するコマンドを入力します。
sudo pmset -a sleep 3600
この例では1時間(3600秒)でスリープに移行します。-aオプションは電源アダプタ/バッテリー両方に適用する指定です。
③Appleミュージックを再生してエンター
Musicアプリで聞きたい曲を選んだら、再生ボタンをクリックしてみてください。お気に入りのメロディが流れ出したら、ターミナルに戻ってEnterキーを押します。これだけで寝落ちタイマーが動き出しますので、あとは安心してくつろいでください。
④指定時間後に自動でMacがスリープ
Finderのメニューバーで「移動」→「ユーティリティ」を選び、ターミナルを開きます。
以下のコマンドを入力すると、指定秒数後に自動でスリープします。「3600」は1時間なので、好きな秒数に変更してください。
sleep 3600; sudo pmset sleepnow
実行後にパスワード入力を求められたら、Macのログインパスワードを入れて確定します。
ターミナルを閉じると予約がキャンセルされるので、コマンド実行後はそのまま開いておいてください。
⑤スリープ復帰でタイマーを解除
寝落ちタイマー中に「まだ聴き続けたいな」と思ったら、Macをスリープさせて復帰してください。画面左上のアップルメニューから「スリープ」を選ぶか、ノート型なら画面を閉じるだけでOKです。このスリープ→復帰操作で、ターミナルから入力したsudo shutdown +○○
(または pmset schedule
で設定したスケジュール)が自動的に解除されます。
タイマー活用でAppleミュージックがもっと便利になる応用ワザ

応用ワザ | 活用シーン | プログラマー視点のコツ |
---|---|---|
ポモドーロ学習タイマー | 25分勉強して5分休憩をくり返すとき | ショートカットアプリでタイマー起動と再生停止を一連のオートメーションにする |
通勤・通学BGM自動設定 | 決まった時間帯に通勤ルートの音楽を流したいとき | カレンダーの予定トリガーと連携してショートカットを呼び出す |
トレーニングインターバル音楽 | インターバルトレーニングで音楽を切り替えたいとき | AppleScriptで曲の再生位置指定とMIDIタイマーを連動させる |
夜の睡眠リラックス | 寝る前に心地よい時間だけ音楽を流したいとき | 標準タイマーと連動したショートカットをあらかじめ用意しておく |
朝の目覚ましに好きなプレイリストを時間指定で再生

朝起きたときにお気に入りのプレイリストが流れたら、一気に気分がアガりますよね。macOSに標準搭載されたショートカットアプリを使えば、好きなプレイリストを指定した時間に自動で再生できるようになります。この方法なら追加のアプリが不要で、眠い頭でもサクッと設定できるのがうれしいポイントです。
ショートカットの再生アクションにカレンダーの日時トリガーを追加
Macのショートカットアプリを起動して画面上部の「オートメーション」をクリックしてください。
「個人用オートメーションを作成」を選んで「日時」をクリックし、希望の日時や繰り返しスケジュールを入力してください。
「アクションを追加」を押して「ショートカットを実行」を検索し、あらかじめ用意したミュージック再生用ショートカットを選んでください。
「実行前に確認を求める」をオフにしてから「完了」をクリックすると、指定日時に自動で再生ショートカットが起動します。
日時は24時間表記で入力すると時間ズレを防ぎやすいです。
システム設定で起動直後にショートカットを実行にチェック
DockやSpotlightからシステム設定アプリを起動して、サイドバーの「一般」をクリックします。続けて「ログイン項目」タブを選んでください。
ログイン項目のリストにある「ショートカット」欄から作成済みの「ミュージック停止」ショートカットを見つけて、「起動時に実行」のチェックボックスをオンにします。
曜日ごとにBGMを切り替えるオートメーション

平日の忙しい朝や週末ののんびりタイムに合わせて、自動でBGMを切り替えられたら便利ですよね。曜日ごとに音楽を変えるオートメーションを組めば、毎朝手動でプレイリストを選ぶ手間がなくなって、自然と気分の切り替えができます。
- 月曜の始まりは元気が出るアップテンポなプレイリスト
- 水曜のひと息タイムには心地よいアンビエントミュージック
- 金曜の夜はパーティー感あふれるヒット曲ミックス
- 日曜のリラックスには癒やしのアコースティックナンバー
こんなふうに曜日ごとにテーマを決めておくと、音楽が自動で切り替わって毎週のリズムが整います。プログラマー的なコツとしては、ショートカットアプリの「現在の曜日」をトリガーに使うと、シンプルに設定できるのでぜひお試しください。
ショートカットで条件分岐アクションを使って曜日を判定
「アクションを追加」でフォーマット日付を検索して配置します。フォーマットのスタイルを「カスタム」にして「EEEE」と入力すると、英語の曜日が取得できます。日本語で扱いたいときは「第E曜日」やLocalizedDateを使うと便利です。
続いて「もし(If)」アクションを追加し、左側に先ほどのフォーマット日付、右側に判定したい曜日(例:Saturday)を入力します。比較演算子は「が一致」を選ぶと正確にチェックできます。
「もし」のブロック内には週末用フェードアウト、そうでない場合には通常停止のアクションを配置すると、曜日ごとに優しい止め方をカスタマイズできます。
それぞれの曜日に再生するプレイリストを指定
ショートカットアプリを開いて「オートメーション」を選び、右上の「+」をクリックしてください。
「個人用オートメーションを作成」を選んだら、「時間帯」をタップします。
繰り返しで「毎週」を選び、再生させたい曜日にチェックを入れて「次へ」をクリックしてください。
「アクションを追加」を押して「メディア」から「再生」を選択します。
再生アクション内の「選択」をクリックし、その曜日に合わせたいプレイリストをリストから選んでください。
確認できたら「次へ」を押し、不要な通知表示をオフにして「完了」をタップします。
タイマー終了後にMacを自動シャットダウンして電気代を節約

音楽を止めてから寝落ちしてしまい、Macがそのまま動き続けて電気代がもったいなく感じたことはありませんか?
簡単なAutomatorのワークフローとスケジュール設定を組み合わせると、Appleミュージックが止まったあとに自動でシャットダウンできるようになります。この方法なら夜中に無駄な電力を抑えられてお財布にもやさしいです。
ショートカットの最後にシステム終了アクションを追加
ショートカットエディタ右上の検索バーをクリックして「システム終了」と入力してください。候補に表示された「システムを終了」がアクション一覧に現れます。
「システムを終了」アクションをショートカットの最後にドラッグしてください。オプションで確認を表示しないを選ぶと、実行時にダイアログなしでシャットダウンが動作します。
ショートカットメニューからワンクリックで実行
作成した「ミュージックを停止」ショートカットをメニューバーに追加しておくと、いつでもワンクリックで再生を止められます。
LaunchpadやSpotlightからショートカットアプリを起動して、先ほど作成した「ミュージックを停止」を確認します。
ショートカット名を右クリックして「メニューバーに追加」を選ぶと、画面上部にショートカットアイコンが現れます。
このアイコンをクリックするだけで、ミュージックがすぐ止まります。
メニューバーに並ぶアイコンが多いと探しにくくなるので、よく使うものだけを表示するとすっきりします。
よくある質問

Mac標準機能だけでミュージックのスリープタイマーを設定できますか
- Mac標準機能だけでミュージックのスリープタイマーを設定できますか
はい、ショートカットアプリのオートメーション機能を使えば追加アプリを入れずに実現できます。指定した時間が来たらミュージックを止めるショートカットを作るだけで準備完了です。
ショートカットでミュージックを止める設定に必要なステップは何ですか
- ショートカットでミュージックを止める設定に必要なステップは何ですか
まずショートカットで新規オートメーションを作成し、条件に「時間」を選びます。次に「ミュージックを停止」アクションを追加して保存するだけです。あとは実行タイミングをオンにしておくだけで自動で止まります。
残り時間を途中で確認したり変更できますか
- 残り時間を途中で確認したり変更できますか
残り時間はウィジェットにショートカットを置いておくとタップで表示できます。変更する場合はオートメーションのスケジュールを編集するか、別のショートカットで新しいタイマーを再設定してください。
タイマー中に音量を徐々に下げる方法はある?
Appleミュージックのタイマー機能だけでは音量を徐々に下げることはできません。
ただ、ちょっとしたAppleScriptを組むとフェードアウトっぽい雰囲気を演出できます。具体的には、osascript -e “set volume output volume X”をループさせながらXの値を少しずつ減らし、Automatorやショートカットで実行する方法です。タイマーを止める直前にこのスクリプトを走らせると、音が滑らかに小さくなっていくので、急に音が消える違和感がなくなり、心地よい眠りへつながります。
Clockアプリが見つからないときはどうすればいい?
ClockアプリはmacOS14 Sonoma以降でしか使えない機能なので、それ以前のバージョンだと表示されません。
⌘+スペースでSpotlightを開いて「時計」と打ち込むと一気に見つけやすくなります。
それでも出てこないときはLaunchpadの「その他」フォルダをチェックしてみてください。
古いOSのまま使いたい場合は、Terminalを使った裏ワザでMusicを指定時間後に止める方法もあります。
sleep 1800 && osascript -e 'tell application "Music" to stop'
。
ショートカットの待機時間を変更したいときは?
寝るときの気分や体調でタイマーを微調整したいときは、ショートカットの「待機」アクションを直接変更するといいです。この方法なら、寝つくまでの時間を細かく設定できて、毎回自分好みのタイマーを簡単に使えます。
とくに寝つきが良い日は5分に、ぐっすり眠れそうな夜は30分に…とその日の状態に合わせて待機時間を変えられる柔軟性がうれしいポイントです。プログラマーならではのテクとして、変数を使って複数パターンをすぐに切り替える遊び心も取り入れられます。
pmsetコマンドでスリープ解除後に音楽が流れるのはなぜ?
pmsetでスリープを強制実行すると、スリープ前に再生中だったMusicアプリの再生状態は中断されずにメモリ上で保持されます。
スリープ解除時にmacOSのCoreAudioサービスがオーディオデバイスを再認識すると、保持されていた再生セッションが自動的に復帰し、音楽がそのまま流れ始める仕組みになっているからです。
タイマーを解除せずにMacがスリープから復帰するのを防げる?
Macがスリープ中だとタイマー自体は動かないので、スリープから復帰せずに音楽を止めるのは残念ながらできません。
ぜひ試してほしいのは、Terminalのcaffeinateコマンドやシステム環境設定でスリープを抑止する方法です。これならMacを起こし続けて、設定した時刻に必ず止めてくれます。
まとめ

寝落ちタイマーを使えば、夜に音楽をかけたまま安心して眠りにつくことができます。
ショートカットアプリで「指定時間後にAppleミュージックを停止する」オートメーションを作るだけで、わずか数ステップで設定完了です。
これで好きな曲やプレイリストを好きな時間だけ楽しんで、あとはぐっすりおやすみください。