Macの動作が重くなり、初期化を試したいものの、手順まとめを見ても不安が残ってしまうことはありませんか?
ここでは現場で幾度もMacをリフレッシュしてきた経験をもとに、失敗なく初期化を終えるための下準備から復旧後のチェックポイントまでを順序立てて示します。要所に潜む落とし穴を避けるコツや、復元を楽にする時短ワザも盛り込みましたので、作業時間と緊張をぐっと減らせます。
すっきりした環境で作業を再スタートできるよう、まずはバックアップ用ディスクを手元に置きながら読み進めてください。準備から完了まで流れを追うだけで、安心してクリーンなMacを迎えられます。
ケン流Mac初期化の具体的な手順

Macをスッキリ初期化したいときは、手順を大きく分けてバックアップ・復旧モード起動・OS再インストールの3ステップで進めると安心です。
- バックアップ作成:Time Machineまたは外付けSSDに必要なデータを丸ごと保存します。
- 復旧モード起動:電源オン直後にCommand+Rを長押ししてmacOSユーティリティ画面を表示させます。
- ディスク消去と再インストール:ディスクユーティリティで内蔵ディスクを消去し、macOSを再インストールします。
エンジニア視点のコツとして、バックアップはアプリ任せにせず、デスクトップやドキュメントフォルダを手動コピーしておくと復元トラブルを防げます。
電源オンで呼び出す復旧モードから初期化する

電源を入れた直後に特定のキーを押し続けると復旧モード(Recovery Mode)が立ち上がります。この方法ならOSのインストーラをネットワーク経由でダウンロードして最新状態で再インストールできるため、システムが重くなったりファイルが壊れたりしたときにも安心です。
特徴としては、内蔵ドライブが空っぽの状態からでも簡単にmacOSを入れ直せることと、Apple公式のツールだけで完結する点です。Wi-Fi接続さえあれば、どんなバージョンのMacでも電源オンだけでスタートラインに戻せるので、新品同様の真っさら環境を手に入れたいときにぴったりです。
①電源を切って数秒待つ
Macの電源ボタンを長押ししてシャットダウンします。その後完全に切断されるまで5秒ほど待つことで、システム内のキャッシュや余分なプロセスがすっきりリセットされます。
②電源ボタンを押しながら⌘Rを長押しする
リカバリーモードを起動して本格的な初期化を始めます。バッテリー残量に余裕をもたらすため、まずは電源ケーブルにつないでおきましょう。
Macの電源ボタンを押しながら⌘Rキーも同時に長押ししてください。Appleロゴや地球儀アイコンが表示されるまで、キーを離さないことが大切です。
もしBluetoothキーボードを使っている場合は、内蔵キーボードが確実に反応することを確認してから行うと安心です。
Appleロゴが出ない場合はいったんすべてのキーを離し、改めてゆっくり押し直してください。
③「macOS復旧」のメニューでディスクユーティリティを開く
macOS復旧の画面が表示されたら、画面上部のメニューバーからユーティリティをクリックしてください。
メニューの中からディスクユーティリティをクリックすると、新しいウインドウで起動します。
④内蔵ディスク「Macintosh HD」を選んで「消去」をクリック
左サイドバーのリストからMacintosh HDをクリックで選んでください。そのまま画面右上にある「消去」を押します。
「消去」を実行すると内蔵ディスク上のデータがすべて消えるため、バックアップが完了していることをしっかり確認してください。
⑤フォーマットをAPFSに設定して「消去」を確定する
フォーマット欄を開いてAPFSを選びます。暗号化不要なら「APFS(暗号化)」ではなく通常のAPFSをクリックしてください。そのまま右下の「消去」を押すと確定され、内部SSDのフォーマットがAPFSに変わります。
消去処理中はカバーを閉じたり電源を切らないでください。途中で中断するとディスクが破損する恐れがあります。
⑥ディスクユーティリティを終了して「macOSを再インストール」を選ぶ
画面左上のメニューから「ディスクユーティリティを終了」を選んでウインドウを閉じます。復旧モードのトップ画面に戻ったら「macOSを再インストール」をクリックしてください。
⑦インストール先を指定して進める
表示された画面で「インストール先を選択」をクリックします。
利用したいディスクが一覧に並ぶので、インストールしたいボリューム名を選びましょう。
外付けドライブや間違ったパーティションが選択されていないか、しっかり確認してください。
問題なければ右下の「続ける」を押して、次のステップへ進みます。
⑧初期設定アシスタントの案内に沿ってAppleIDでサインインする
初期設定アシスタントのサインイン画面が表示されたら、登録済みのAppleID(メールアドレス形式)とパスワードを入力します。
2ファクタ認証を有効にしている場合は、ほかのデバイスに届いた認証コードを入力してください。
まだAppleIDを持っていないときは、「AppleIDをお持ちでないか忘れた場合」をクリックして新規作成できます。
サインイン後はiCloudやApp Storeなどの設定が続くので、画面に沿って必要な項目を選びましょう。
ネット環境が不安定だとサインインエラーになることがあります。安定したWi-Fiに接続してから進めましょう。
TimeMachineで丸ごとバックアップしてから初期化する

TimeMachineを使うとmacOS SonomaやVenturaの環境そのままを外付けHDDやSSDに保管できます。
アプリやシステム設定まで丸ごと残せるから、初期化後に同じ使い心地へ復元するのがとってもスムーズです。
パーティション操作やコマンドを覚える必要がなく、TimeMachineアプリを起動してボタンを押すだけでバックアップ完了する手軽さも魅力です。
大事なプロジェクトファイルやメール、写真を一気に守りたい初心者さんには特におすすめの方法です。
①外付けHDDをMacに接続する
MacのUSB-CポートまたはUSB-Aポートに外付けHDDのケーブルをしっかり差し込みます。最新OSでは自動でマウントされるので、数秒待ってドライブが認識されるのを確認してください。
接続が認識されない場合はケーブルの向きを変えるか、別のポートを試してください。
②メニューバーのTimeMachineアイコンで「今すぐバックアップ」を選ぶ
画面右上のTimeMachineアイコンをクリックしてメニューを開き「今すぐバックアップ」を選びます。バッテリー駆動中ならACアダプタを接続してから実行すると安心です。
③バックアップ完了を確認して電源を切る
画面右上のTime Machineアイコンをクリックして、最新バックアップの日時を確認します。外付けドライブやNASに保存している場合はFinderでバックアップ先を開き、ファイルの更新日時をチェックしましょう。
「本当に終わったかな」と気になるときは、少し待ってもう一度確認すると安心です。
問題なければ画面左上のアップルメニューからシステム終了を選び、Macの電源を切ります。M1チップ搭載機なら特別な長押し操作は不要です。
④⌘Rを押しながら電源オンして復旧モードへ入る
Macの電源を切った状態で、左か右どちらかの⌘キーをしっかり押し続けてから電源ボタンを押してください。
画面にAppleロゴか地球儀マークが表示されるまで⌘キーを押し続け、その後に現れた「macOSユーティリティ」が出ていれば復旧モードへの切り替えが完了です。
AppleSilicon搭載のMacでは⌘Rが使えません。その場合は電源ボタンを長押ししてからオプションを選んでください。
⑤ディスクユーティリティで「Macintosh HD」を消去する
このステップでは起動したディスクユーティリティで内蔵ボリューム「Macintosh HD」をきれいさっぱり消去します。ファームウェアパスワードを設定している場合は事前に解除しておきましょう。
画面左上の表示メニューから「すべてのデバイスを表示」を選んでください。
サイドバーに表示された物理ディスク(例:Apple SSD)をクリックします。
「Macintosh HD」または「Macintosh HD – Data」を選んでからツールバーの「消去」をクリックします。
フォーマットを「APFS」、スキームを「GUIDパーティションマップ」、名前を「Macintosh HD」にして「消去」を実行します。
消去が完了したらウィンドウ左上の閉じるボタンでディスクユーティリティを閉じます。
消去したボリュームのデータは復元できません。バックアップがあることを必ず確認してください。
⑥「macOSを再インストール」を実行する
画面右上のWi-Fiアイコンをクリックして利用可能なネットワークを選びます。有線LANが使える環境ならLANケーブルをつなぐと安定します。
ユーティリティウインドウからmacOSを再インストールをクリックして「続ける」を押します。
初期化したディスクを選んで「インストール」をクリックします。デフォルトの名前が「Macintosh HD」の場合が多いです。
インストールが始まったら電源ケーブルをつないだままにします。進捗バーが100%になるまで数十分かかる場合があるので焦らず待ちます。
途中で再起動が複数回行われますが電源を切ったりフリーズしない限りそのまま待つと完了します。
⑦セットアップ中に「移行アシスタント」でバックアップを選択する
初期設定画面で「情報を別のMacまたはTime Machineバックアップから転送」を選びます。画面の案内に従い、移行元をバックアップが入ったディスクや旧Macに設定してください。デバイス名が表示されたらクリックし、バックアップ内容を一覧からチェックします。次にパスワード入力を求められるので、Time Machineのパスワードや旧ユーザーのログインパスワードを入力して「続ける」を押します。
転送項目はアプリケーション・ユーザーデータ・システム設定をまとめて選ぶと便利です。必要に応じてチェックを外し、ディスク容量を調整できます。
選択が終わると転送が始まります。進捗が表示されるので完了までしばらく待ちましょう。
Wi-Fi接続だと時間がかかることがあるのでThunderboltケーブルや有線LANアダプタで直接つなぐと転送速度がぐっと速くなります。
USBインストーラでピカピカのクリーンインストール

USBメモリを使ったクリーンインストールは、Macを買った直後のような真っさらな状態に戻せます。システムのゴミや不要な設定を一気にリセットできるので、動作が重いと感じるときや大幅アップデートするときに心強い方法です。
この方法では事前に起動可能なUSBインストーラを用意しておく必要があります。プログラマー向けには、ターミナルのcreateinstallmediaコマンドを使って、一度作っておけばいつでもオフラインでクリーンインストールできる点が便利です。
①別のMacでAppStoreから最新macOSをダウンロードする
初めに、初期化とは別のMacを用意して電源を入れます。Apple IDでサインインしていない場合は、メニューバーのマーク→“システム設定”からサインインしてください。
DockやアプリケーションフォルダからApp Storeを起動し、右上の検索欄に“macOS”と入力します。表示された候補一覧から最新のmacOSインストーラーを選びましょう。
インストーラーの画面で“入手”をクリックするとダウンロードが始まります。サイズが大きいので、Wi-Fi環境が安定している場所で待機するとスムーズです。
ダウンロード中に他の作業をすると進行が遅くなることがあります。余裕があるときに進めると安心です。
②ターミナルでcreateinstallmediaコマンドを実行してUSBを作成する
LaunchpadやSpotlightでターミナルを開きます。
以下のコマンドをコピーしてターミナルに貼り付け、Enterキーを押します。インストーラーUSBは実際のUSB名に置き換えてください。
sudo /Applications/Install\ macOS\ Sonoma.app/Contents/Resources/createinstallmedia --volume /Volumes/インストーラーUSB
パスワード入力を求められたらMacのログインパスワードを入力し、消去の確認でYを入力して進めます。
USB内のデータはすべて消去されますので、必要なものはあらかじめバックアップしてください。
③インストーラUSBを初期化したいMacに挿す
USBインストーラのコネクタ部分をしっかり確認して、Macの対応ポートにゆっくり差し込みます。向きを間違えるとピンが曲がるので、押し込みすぎずスムーズに入る向きで挿してください。
最新のMacはUSB-Cポートのみの機種が多いので、不安な場合はApple純正のUSB-Cアダプタやハブを使うのが安心です。
挿したら数秒待って、デスクトップやFinderのサイドバーに「Install macOS」などのボリューム名が出てくるかチェックしましょう。もし見当たらないときは、Finderで「移動」→「コンピュータ」を選ぶと表示されやすいです。
④Optionキーを押しながら電源オンして起動ディスクを選ぶ
まずMacの電源が完全にオフになっていることを確認します。次にキーボードのOptionキーを押し続けながら電源ボタンを押してください。この操作で起動マネージャーが立ち上がります。
画面に表示された起動ディスク一覧から内蔵ドライブ(例: MacintoshHD)をクリックします。選択後エンターキーを押すと、そのディスクから起動が始まります。
ワイヤレスキーボードだとOptionキーのタイミングがずれることがあるので、有線か内蔵キーボードを使うと安心です。
⑤ディスクユーティリティで内蔵ディスクを消去する
macOSユーティリティ画面から「ディスクユーティリティ」を選んで「続ける」をクリックしてください。
左サイドバーの一覧で一番上にある物理ディスク(例:APPLE SSDなど)を選んでください。ボリューム名ではなく物理名を選ぶのがポイントです。
画面上部の「消去」をクリックし、フォーマットはAPFS、スキームは「GUIDパーティションマップ」に設定して「消去」を押します。
物理ディスクを完全に消去すると、すべてのデータとパーティション情報が消えます。誤って外付けやTime Machine用を選ばないように気を付けてください。
⑥USBインストーラからmacOSをインストールする
Macの電源を入れたらすぐにOptionキーを押し続けます。
起動ディスクの選択画面が表示されたら、作成したUSBインストーラを矢印キーで選択してReturnキーを押します。
インストーラが立ち上がったら言語を選択し、「macOSを再インストール」をクリックします。
インストール先のディスクを選び、「インストール」を押すと自動で作業が始まります。完了までしばらく待ちましょう。
インストールが終わるとMacが再起動します。起動音が聞こえたらUSBを抜いて通常のドライブから立ち上げてください。
USBインストーラを抜き忘れると、再起動後も同じ画面に戻ることがあるので抜き忘れに注意してください。
初期化を覚えたら試したい応用ワザ

初期化の手順をマスターしたら、こんな応用ワザでMacをもっと快適に使いこなしましょう。
応用ワザ | 内容 |
---|---|
USB起動ディスク作成 | macOSインストーラを入れたUSBを用意してネット接続なしでも再インストールできるようにします。 |
Homebrewで環境構築 | ターミナルから必要なツールやアプリをまとめて入れて、開発環境をサクッと整えます。 |
defaultsコマンド活用 | ターミナル経由で好みのシステム設定をまとめて反映し、毎回手動設定する手間を省きます。 |
セキュア消去 | 未使用領域を上書きしてプライバシーを強固に保護し、中古や譲渡にも安心です。 |
NVRAM/SMCリセット | ハードウェアの小トラブルをまとめて解消し、動作を安定化させる切り札として使えます。 |
これらのテクニックを組み合わせると、自分好みのMac環境をサクッと構築できて気分も上々です。
下取りに出す前に完全ワイプで査定アップ

Macを下取りに出す前に完全ワイプでストレージをまっさらにすると、査定額がグンと伸びやすいです。単にOSを再インストールするだけだと隠れたゴミファイルや個人データの痕跡が残る場合がありますが、完全消去なら一切のファイルをゼロにできます。プログラマーならではの視点からは、ターミナルのdiskutilコマンドを使ったセキュアワイプが手軽かつ確実でおすすめです。
シリアル登録をAppleID管理サイトで解除する
Macを手放す前にAppleID管理サイトでシリアル登録を解除すると、アクティベーションロックを回避できます。
ブラウザで https://appleid.apple.com
を開き、AppleIDとパスワードを入力してサインインしてください。
画面左側の「デバイス」セクションを開き、シリアル番号で利用中のMacを見つけてクリックしてください。
該当デバイスの詳細画面で「このデバイスの登録を解除」を選び、表示された確認ダイアログで解除を確定してください。
解除後は数分から最大30分かけて反映されます。初期化前に必ず登録が消えているか再度確認してください。
iCloudをサインアウトして「探す」をオフにする
画面左上のAppleマークをクリックして「システム設定」を選びます。サイドバーのApple IDをクリックして、iCloud設定を表示してください。下にスクロールし「探す」を見つけたらスイッチをクリックしてオフにします。
同じiCloud設定画面で画面下部にある「サインアウト」をクリックします。必要に応じてApple IDのパスワードを入力し、データのコピーを残さない設定で進めるとクリーンにサインアウトできます。
「探す」がオンのままだとMacの消去ができないことがあるので、必ずオフにしましょう。
復旧モードでディスクを消去してmacOSを再インストールする
まずはバックアップを済ませておくと安心です。Time Machineや外付けドライブへ大事なデータをコピーしてから作業を進めてください。
Macをシャットダウンしてから電源ボタンを押し、すぐにCommand + Rを押し続けます。macOSユーティリティが表示されたらキーを放してください。
macOSユーティリティからディスクユーティリティを選びます。左側の「Macintosh HD」を選択し、「消去」をクリック。フォーマットはAPFS、名称はそのままか好きな名前にして「消去」を実行します。
ディスクユーティリティを終了してmacOSユーティリティに戻り、「macOSを再インストール」を選択。画面の指示に沿ってインストール先を先ほど消去したディスクに指定し、Wi-Fiに接続してから再インストールを進めます。
インストール完了後、セットアップアシスタントに従って地域やキーボードを設定。Apple IDやパスワードを入力すれば、ピカピカのmacOSが利用できます。
消去するとデータは完全に消えるため、事前にバックアップを必ず取ってください
「ようこそ」画面で電源を切って出荷状態に戻す
macOSの再インストールが終わると「ようこそ」画面が表示されます。ここまで来たら初期設定は飛ばして、次の人に渡せるように電源を切りましょう。
画面左上のアップルマークをクリックしてメニューを開きます。
メニューからシステム終了を選び、確認が出たらもう一度システム終了をクリックします。
ここで初期設定を進めてしまうとアカウント情報が残るので注意してください。
ベータ版macOSから安定版に戻すとき

Beta版にワクワクしつつも、動作が不安定になって日常利用が怖い時ってありますよね。戻す方法はシンプルに外部ストレージに取ったバックアップを使ってmacOSのクリーンインストールを行い、そこから安定版環境を復元する流れです。
このやり方のいいところは、余計なベータの残骸が一切なくなるのでパフォーマンスがスッキリする点です。プログラミング中に不意のフリーズを防ぎたい時や、重要な仕事の合間に安心して使いたいなら、この手順が頼りになります。
ただし、外付けドライブやUSBインストーラー作成の手間が少し必要です。とはいえ、実体験ではこの方法で復旧後に不具合ゼロで安心して使い続けられたので、安定性を最優先したい方にはおすすめです。
ベータプロファイルを削除して再起動する
Appleメニューから「システム設定」を開いて「一般」を選び「ソフトウェア・アップデート」をクリックしてください。画面下の「詳細設定」を押すとインストール済みのプロファイル一覧が表示されます。
一覧からベータプロファイルをクリックして「プロファイルを削除」を押します。管理者パスワードの入力を求められたら入力して確定してください。
Appleメニューから「再起動」を選んでMacを再起動します。これでベータ版としての設定がクリアされ、正式リリース版に戻ります。
TimeMachineで安定版が入った日付を選んで復元する
TimeMachineには安定版が入ったバックアップ日を選んで復元する方法があります。起動時にRecoveryを呼び出して復元を進めれば初心者でも安心です。
電源ボタンを押してすぐにCommandRを押し続けます。Appleロゴが出たらキーを離します。
表示されたメニューからTimeMachineバックアップを保持したディスクを選びます。
カレンダー表示から安定版が記録された日付を選択します。
復元先をMacintoshHDに設定して復元ボタンを押します。完了後は自動で再起動します。
バックアップディスクが認識されない場合は接続ケーブルやUSBポートを確認してください。
復旧モードでmacOSを再インストールして環境を整える
Appleシリコン機は電源ボタンを長押し、Intel機は起動時にCommandキーとRキーを同時に押し続けてください。画面に「macOSユーティリティ」が表示されたら復旧モードへの切り替えが完了です。
画面右上のWi-Fiアイコンから利用可能なネットワークを選択し、パスワードを入力して接続してください。大きなmacOSイメージをダウンロードするため安定した回線を使うと安心です。
「macOSを再インストール」を選んで続けるをクリックし、画面の指示に沿って進んでください。インストールが完了するまで数十分かかりますが、焦らず待ちましょう。
インストール中は電源を切らないでください。バッテリー残量が不安な場合は充電器を接続してください。
家族共有用にクリーンな管理者アカウントを作る

家族でMacを使うときは、自分のデスクトップや書類が見られないか気になりますよね。共有アカウントだと壁紙もファイルもごちゃまぜになりやすいです。
そこでクリーンな管理者アカウントを新しく作ると、家族専用のスペースが整います。余計なアプリや個人データが入っていないため、設定をすっきり保てますし、管理者権限で必要なソフトだけをインストールできます。
用途に合わせて子ども用や親用、ゲスト用などアカウントを分けられるので、お互いの好みや大事なファイルを守りつつ安心してMacを共有できます。
初期化後のセットアップで「新しいMacとして設定」を選ぶ
初期化が終わると自動でセットアップアシスタントが起動します。言語やキーボードレイアウトを選択したあと、「転送オプション」の画面で新しいMacとして設定を選んでください。
こうすると以前のデータや設定を一切引き継がずに、まっさらな状態でスタートできます。必要なアプリやアカウント設定は後から自分のペースで整えられるので安心です。
家族用に管理者アカウントを作成する
画面左上のアップルメニューをクリックして「システム環境設定」を選びます。
システム環境設定の中から「ユーザーとグループ」をクリックして設定画面を開きます。
左下の鍵アイコンをクリックして、現在の管理者パスワードを入力すると編集ができるようになります。
「+」ボタンを押して「新しいアカウント」を「管理者」に設定し、名前とログイン名、パスワードを入力します。
作成ボタンをクリックしたら、再び鍵アイコンを押して設定画面をロックします。
管理者アカウントは強いパスワードを設定して、不正アクセスを防ぎましょう。
ScreenTimeで利用時間を設定する
画面左上のAppleメニューから「システム環境設定」を選び、ScreenTimeをクリックしてください。
サイドバーから「App制限」を選び、画面中央の「+」ボタンをクリックします。
一覧から制限したいアプリやカテゴリをチェックし、「次へ」を押します。プログラマーなら、普段使うエディタなども制限対象に入れておくと集中しやすくなります。
平日と休日で時間を分けて設定できます。時間帯をクリックして数字を入力し、画面右下の「完了」をクリックしてください。
パスコードを設定しておくと、うっかり解除を防げます。
よくある質問

- 初期化すると本当にデータは消えるの?
-
初期化すると内蔵ストレージの情報はリセットされます。ただし、より安全に消したいときは事前にFileVaultをオンにしておくと、暗号化された状態で初期化できるのでおすすめです。
- macOS復元モードに入れられないときは?
-
Intel Macなら起動時に⌘+Rで復元に入れますが、Apple Siliconなら電源ボタン長押しが合図です。画面に「オプション」が出たらクリックすると復元画面にたどり着きますよ。
- 初期化前に何を準備すればいいの?
-
大事なデータはTime Machineや外付けHDDでバックアップしてください。それからiCloudやApple Musicからサインアウトすると、初期化後もスムーズに再設定できます。
バックアップせずに初期化するとデータは完全に消える?
- バックアップせずに初期化するとデータは完全に消える?
-
初期化するとMacのストレージ上にあるファイル情報は消えますが、フォーマット直後なら復元ソフトで読み出せることがあります。
ただしFileVault(内蔵暗号化)を有効にしておけば暗号鍵が消えてデータが読めなくなるため、実質的に復元は不可能になります。暗号化オフのままだと専門ツールで取り出せる場合があるので気をつけてください。
本当に完全消去したいときは、初期化後にターミナルで全セクタへランダムデータを上書きする「上書き消去」を組み合わせると安心感が高まります。
AppleSiliconMacではキー操作が違う?
AppleSilicon搭載のMacでは、従来のCommand+Rでのリカバリ起動がうまくいかないことがあるので注意してください。
電源ボタンを長押しするとオプション画面が表示されるしくみになっているので、新機種に切り替わっても迷わずリカバリ環境にたどり着けます。
インターネット復旧が遅いときはどうすればいい?
インターネット復旧が遅いのはWi-Fiの混雑や回線のばらつきが原因になりやすいです。そんなときは有線LANアダプターを使って回線を安定させるとダウンロード速度がぐっと改善することがあります。それでもまだ遅いと感じたら、復旧中の時間を節約するためにあらかじめUSB起動ディスクを作成しておく方法がおすすめです。これならネット状況に左右されずにスムーズに復旧を進められます。
TimeMachineディスクが認識されないときは?
TimeMachineディスクが認識されないときは、ケーブルや設定、ソフトの不具合などいくつかの原因が考えられます。まずは物理的な接続状態をチェックしたうえで、macOS標準のディスクユーティリティを使ってディスクの状態を確認してみましょう。SMCやNVRAMリセットで環境情報をリフレッシュするとディスクが再認識されるケースもあります。
- ケーブルや接続ポートの確認:USBケーブルに緩みがないか、別のポートで認識されるか試してください。
- ディスクユーティリティのFirstAid実行:Launchpadからディスクユーティリティを起動し、該当ディスクにFirstAidをかけると軽度のエラーは自動で修復されます。
- SMC/NVRAMリセット:Mac固有の管理情報をリセットすると周辺機器の認識トラブルが改善されることがあります。
初期化後にAppStore購入アプリは戻せる?
Macを初期化するとアプリも一度ぜんぶ消えてドキッとしますよね。でもご安心ください。
AppStoreで購入したアプリはあなたのAppleIDにしっかり登録されています。
初期化後にAppStoreを開いて、画面上部のアカウントアイコンをクリックし「購入済み」を選ぶと購入アプリの一覧が出てきます。
あとは戻したいアプリの横にある雲マークをポチッと押すだけでダウンロードが始まります。
たくさんのアプリを戻すときはWi-Fi接続が安定しているとストレスなく進められるのでおすすめです。
まとめ

最新のmacOSでもこのとおりに進めれば安心です。まずTimeMachineや外付けストレージで大切なデータをバックアップしてから、iCloudやAppStoreからサインアウトしてください。そのあとmacOSリカバリーモードで内蔵ディスクを消去し、OSを再インストールすれば基本の初期化は完了です。
初期化後はシステム環境設定やAppStoreでアプリを入れ直し、お好みの設定を整えましょう。面倒に感じるかもしれませんが、思いきってリフレッシュしたMacはきっと軽やかに動いてくれます。
これで準備はバッチリです。すっきりしたMacで新たな気持ちで作業を楽しんでください!